そんな中、『超RIZIN.3』を終えた榊原信行CEOは会見で、平本に新エースとしての期待を寄せ、タイトルを新設する構想を明かした。

 また、新たな逸材を発掘すべく、今月8日に都内で『RIZIN甲子園』の「第1回トライアウト」を開催。榊原氏は格闘技専門のメディアの取材に対し、アマチュア選手のスカウティングについて、パリ五輪後のオリンピックアスリート獲得に向け、水面下で動いていることを明かした。

「RIZINのファイトマネーは破格なだけに、少しでも興味がある選手はクビをたてに振るだろうが、参戦してスターになれるかは別の話。2020年に総合格闘技に転向したリオ五輪・レスリング銀メダリストの太田忍は徐々に実力を発揮して連勝中だが、そこまで人気は高くない。一方、柔道に目を向けるとパリ五輪・柔道女子48キロ級金メダリストの角田夏実は、自身のYouTubeにアップした大学の後輩でRIZIN女子スーパーアトム級王者の伊澤星花との対談動画で、MMA(総合格闘技)に興味があることを明かした。だが、まだ柔道界には未練があるようで総合に転向するとは思えない。角田よりも、混合団体の銀メダリストの男子100キロ級ウルフ・アロンは、リップサービスもさることながら、実力も十分。総合に転向すれば確実に人気が出るだろう。今後、スター不在のRIZINが発展を遂げるためには、新たなスターの存在は不可欠」(同前)

 いずれにせよ、榊原氏が動いているとあって、今後、驚くべきアスリートの総合格闘技転向発表があるかもしれない。