島田美術館・熊本博物館・玉名市立歴史博物館こころピア・島原城でそれぞれで同時期に「同田貫(どうだぬき)」を紹介する企画展が開催される。初の試みとして、この四館を巡る連携事業「肥後島原同⽥貫道中-海を貫く軌跡-」が行われることになった。
刀工集団・同田貫について
「同田貫」は、肥後菊池氏のもとで活躍した「延壽(えんじゅ)」の一派として、戦国時代末期に生まれた刀工集団。
初代正國(まさくに)は加藤清正のもとで活躍し、その重厚かつ強靭な作刀は、後年「兜割正國」の異名を天下に轟かせた。
江戸時代という泰平の世が到来すると、同派もまた衰退の一途を辿るが、9代政勝(まさかつ)とその子・宗廣(むねひろ)らの尽力により、新々刀期を代表する刀工として復活を遂げた。
今回の企画展では、正國たち⼑⼯が作⼑に励んだ地・⽟名、その⼑を多数収めた熊本城と城下町熊本、そして、「同⽥貫」再興の⽴役者・宗廣に学んだ⼑⼯・宗弘(むねひろ)の出⾝地・島原、これら「同⽥貫」ゆかりの地で、当地に残る⼑⼯たちの業物を見ることができる。
各会場で開催のイベントについて
10⽉2⽇(⽔)~12⽉22⽇(日)の期間、島⽥美術館で「―清正御⽤の⼑鍛冶― 同⽥貫展」、熊本博物館で「くまはくコレクション かがやけ!熊本の⼑と絵画 くまはくの”同⽥貫”⼤公開!」を開催。
12⽉1⽇(日)~2025年1⽉5⽇(日)の期間、島原城で「島原城築城400年記念 島原城⼑剣展」、11⽉24⽇(日)~2025年2⽉2⽇(日)の期間、⽟名市⽴歴史博物館こころピアで「よみがえる同⽥貫-豪⼑の誕⽣とその再興-」が開催される。
スタンプラリーを実施
そして、四館連携イベントとして、スタンプラリー「肥後島原同⽥貫道中⼿形」を実施。このスタンプラリーは、各館で配布されるスタンプ台紙に、「同⽥貫」刀工たちの銘(めい)があしらわれたスタンプを収集できる催しだ。
スタンプは会期中の各館に1種類ずつ設置される。台紙に並ぶ実物大の茎(なかご)に、自身の手で銘を切ろう。