◆転塾を検討すべき3つのケース

 塾のカラーが合わず脱落する子は一定数存在しますが、転塾についても、長谷川さんはポイントが3つあると話します。

「塾側は商売ですから転塾はすすめてくれません。だからこそ、親はダラダラとその塾に通わせてしまったり、判断軸が見えずに疲弊してしまったりします。転塾は学習効率が下がるため、安易に選択しないほうがいいという前提はありますが。転塾の基準として3つのポイントがあると思っています。

1つ目は、先生や生徒に暴力的な人がいる場合です。必然的に授業の質が下がりますし、受験どころではなくなります。これはすぐに変えたほうがいいでしょう。

2つ目は、独自のやり方にこだわる先生や、変なノウハウを教え込む先生がいる場合です。例としては、連立方程式を教え込む先生や、小6用の天秤法(食塩の濃度などを比を使って解く方法)などを小4から教えるような方です。子どもにも変なクセがつく可能性があるため、転塾を検討されたほうがいいでしょう。

3つ目は、3か月以上成績が低迷しているケースです。SAPIXで最下位クラスに3か月いるなどは、塾が合っていない証拠ですし、3か月以上変化がないと、再浮上する可能性は低くなります。タイミングを見て転塾した方が子どものためになります」