◆「せめて話を聞いてほしかった」

――支援施設なのに、弱っている人を怒鳴りつけるような相談員がいるというのは驚きです……。

最上:「子どものために何とかしてあげたい」という熱い想いがある人なんだと思います。その想い自体は良いけれど、そのために親を敵視して「あなたが悪い」と責めることで解決しようとしている印象を受けてしまいました。

それでは悩んでいる親子は救われないと思います。私が責められて潰されてしまったら、子どものために何もしてあげられなくなってしまいます。甘やかしてほしいわけではないのですが、せめて私の話を聞いてほしかったと思いました。

――その出来事で最上さんが精神的にさらにつらくなってしまったことで、息子さんの気持ちも不安定になっていったんですね。

最上:一番避けなくてはいけない状態になってしまいました。ちゃんとした資格を持っている人にあそこまで言われるなんて、「私って本当にダメな、やばい女なんだ」と思ってしまったんです。ストレスが溜まっていく一方で、ダメだとわかっているのに子どものイライラに対して言い返してしまったりしてしまっていました。