◆喫茶店で相続放棄を迫られる
約束の日、喫茶店で顔を合わせた伯母は、開口一番相続放棄について話し出します。話の意図がつかめない智美さんのことはお構いなく、カバンから取り出した一枚の用紙に押印を迫ったと言います。
「え?って感じでしたよ。いきなり話し出すんですもん。あまりにも意味がわからなかったので理由を聞いたら、祖母が生前に借金をしているかもしれないから、もし何らかの負債があったらあなた達に迷惑がかかるので、相続放棄をしてほしいと言うんです。よくわからないし、もう関わりも持ちたくなかったからハンコを押しました」
困ったような表情でそう語った智美さん。伯母は押印を確かめた後、ほとんど何も話さずにそそくさと帰っていったそうです。
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