尾田氏はこれまでも思い入れのある作品の最終回では、その号の扉絵で連載終了をねぎらうメッセージを込めてきた。

「『NARUTO -ナルト-』の最終回を記念した766話では、『ONE PIECE』の主人公ルフィが肉を食うその後ろで、ナルトらしき人物がラーメンを食べており、店に貼られたメニューの頭文字をとると、『ナルトおつかれさんでした』というメッセージが浮かび上がってきます。また、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』最終回を記念した839話では、両津勘吉の手配書が描かれ、懸賞金やルフィの書いた数字を組み合わせると、警察を表す“110番”と“ご苦労さん”と取れる『1105963』。『トリコ』の最終回を記念した846話では、“ペンネーム尾田栄一郎”の扉絵リクエストとして、縞々の豚が描かれていましたが、これは作者・島袋光年氏のあだ名“しまぶー”からきています。5羽の鳥と『3』『9』の文字で“トリコサンキュー”と表現していたのもおしゃれでした」(前出・サブカルライター)

 長らく漫画誌の頂点に君臨している「週刊少年ジャンプ」だが、“尾田氏にねぎらわれたい”というのが作家たちのモチベーションになっているのかもしれない。