地域の木材を有効活用した木工製品の製造販売を手掛けるWood Headは、iPhone用ケース「木頭杉iPhoneケース」を開発。7月17日(水)より、公式オンラインショップで販売している。

製品開発の背景

世界で森林の伐採が問題視されている一方、日本の中山間地域では放置された森林が大雨や風によって崩れ、大きな自然災害にも繋がっている。

森林を健全化するには、杉の間伐や適正な伐採が必要だ。しかし近年、木材需要の低迷や人口流出などにより、森林整備が十分に行き届いていないのが現状だという。

そこで徳島県那賀町にあるWood Headは、町のブランド杉である木頭杉を大切な財産として次世代へ継承するため、様々な木工製品を製造している。


今回、人と木の距離を縮めたい、本物の木に触れ木を知ってほしい、木を知る機会を増やしたい、といった思いから開発されたのが「木頭杉iPhoneケース」だ。現代人にとって欠かせないものとなっているスマホに、木頭杉という地域資源を有効活用している。

歴史と伝統のある徳島のブランド杉


徳島県南部の那賀川上流において、高温多雨な気候と栄養豊かな土壌で大きく成長する木頭杉。


文献によると、奈良・平安時代から京都の下鴨神社や大阪城の築城にも使用されたとある。また、加工性に優れた美しい板材は昭和初期には「阿波の三分板」の名のもと、京阪神市場を席巻していたという。まさに徳島が誇る歴史と伝統あるブランド杉だ。

セルフメンテナンスで長く使える


「木頭杉iPhoneケース」は、表面に木頭杉を100%使用。自然乾燥させた無垢材を無塗装で仕上げており、その木目や色味は一つひとつ異なっている。

また、空隙率の高い杉は保温・保冷効果に優れ、人の体温を奪わず熱しにくく冷めにくいところが特徴だ。その分、ケース表面は繊細でキズがつきやすく、環境によって収縮したり変色する場合もあるという。