第5話のエンディングでは、東城大学医学部付属病院の病院長・佐伯(内野聖陽)、菅井、天城というメインキャスト3名それぞれが意味深な振る舞いを見せた。菅井はこれまでどおりの“悪代官スマイル”を浮かべており、東城大を陥れる新たな策が浮かんだのだろう。注目すべきは、佐伯と天城の振る舞いだ。佐伯は病院長室に飾られた手術用器具『ブラックペアン』を掴み損ねて床に落とし、拾った後に力強く握っていた。そのときの佐伯の悲痛な表情から察するに、過去の“手術にまつわるつらい出来事”を思い出したのではないだろうか。第2話のエンディングで資料室から持ち出した『医療事故調査報告書』を見ながら“不気味な笑み”を浮かべる天城。彼のお目当ての情報にリーチできたのだろう。そのシーンではおなじみの『子どもが手をつなぐ風景』がさし込まれていたことから、天城の過去に関する情報と思われる。エンディングで示唆された佐伯の“過去”と天城の“過去”がリンクするものだとすれば、佐伯と天城には相当な因縁があることになるが果たして……。
さらに、次回第6話の予告映像では渡海の姿が映し出された。天城をはじめとした登場人物との絡みはあるのか気になるところ。天城と渡海の対面に期待したいが、実現するとすれば最終話か。いずれにせよ、渡海がシーズン2においても重要人物であることはほぼ確定だろう。さらに、芸能界の巨匠・堺正章がゲスト出演するとなれば物語に厚みが出るのは間違いない。日曜劇場らしい重厚感・豪華さのある『ブラックペアン シーズン2』から引き続き目が離せない。
■番組情報
日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』
TBS系毎週日曜21時~
出演:二宮和也、竹内涼真、葵わかな、キム・ムジュン、田中みな実、石坂浩二、趣里、段田安則、小泉孝太郎、内野聖陽 ほか
原作:海堂尊「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)
脚本:槌谷健、守口悠介 ほか
音楽:木村秀彬
主題歌:小田和正「その先にあるもの」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監修:山岸俊介(イムス東京葛飾総合病院)
プロデュース:伊與田英徳、武藤淳、佐久間晃嗣
演出:西浦正記、加藤亜季子、伊東祥宏
製作著作:TBS