カードローンを利用するとき「金利」は無視できない存在です。借りた金額に対していくらの利息を上乗せして返す必要があるのか、その計算方法やしくみについて知っておきましょう。また、どうすれば金利の負担を抑えられるのかもあわせて解説します。
カードローンの金利とは?
そもそも金利とはなにか、似たような用語との違いもあわせて理解しておきましょう。
「金利」と「利息」の違いは?
借りている金額に対して、どれくらいのお金を上乗せして支払うのかを表したのが「金利」です。100万円を年10%の金利で借りて、1年後にまとめて返済する場合、上乗せが必要な金額は100万円×10%=「10万円」です。この上乗せ額のことを「利息」といいます。この場合、返済が必要なお金の総額は、元本100万円+利息10万円=110万円です。
「実質年率」とは?
実質年率とは、本来の金利だけでなく手数料や保証料などを加味した、利用者が実質的に負担する金利のことです。金融機関にはこの実質年率を表示することが義務付けられています。
カードローンの場合、現在は手数料や保証料がかからないものがほとんどですので、金利と実質年率はほぼ同じ意味で捉えられることもあります。
金利には上限がある
金利は、貸金業法という法律で上限が定められています。以下のように、借入額に応じて上限金利が決まります。
- 元本10万円未満……上限:年20%
- 元本10万円~100万円未満……上限:年18%
- 元本100万円以上……上限:年15%
この基準を超える金利を設定するのは「違法」となります。ちなみに、返済が期日より遅れた場合に加算される「遅延損害金(遅延利息)」の上限は年20%です。
カードローンの利息の計算方法を知ろう
カードローンの利息は、以下の式で計算されます。
利息額=借入金額×実質年率×借入日数÷365日
実質年率は1年間あたりで表示されているので、計算するときはいつ返済するのかを考慮する必要があります。たとえば10万円を年15%で借りて、1ヵ月(30日)で返す場合は「10万円×15%×30日÷365日=1,232円(小数点以下は切り捨て)」です。
金利、返済期間、約定返済額、返済総額の4点を知ろう
お金を借りるときは「いくら借りるのか」だけでなく、次の4点も把握しておくことが大切です。
- 金利……元本に対してどれくらい利息を上乗せして返済する必要があるのか
- 返済期間……いつまで返済し続けることになるのか
- 約定返済額……1回あたりの返済額。そのときの借入残高によって変わるため都度確認が必要
- 返済総額……最終的に、全部でいくら返すことになるのか(元本+利息)
カードローンを扱っている銀行などのホームページに、これらを簡単にシミュレーションできるコーナーを設けていることがあります。自動で計算できますので、借入前に試してみましょう。
カードローンのメリット・注意点
カードローンのメリットと注意点を整理しておきましょう。
カードローンのメリット
カードローンは、住宅ローンやマイカーローンなどと違い、使い道に制限がなく融資までのスピードが速いという特徴があります。手元資金がないときに、急にお金が必要になってもお金を用意しやすいのがメリットです。
カードローンの注意点
カードローンの利息は雪だるま式に増えていきます。借入額が大きいほど、返済期間が長くなるほど、支払う利息が増えやすく返済総額が大きくなります。「借りすぎて返済が難しい」という事態に陥らないよう計画的に利用する必要があります。