◆交際を申し込むつもりが、「言い間違え」でプロポーズ
「さすがに告白されるなとは思っていたし、OKするつもりでした。ところが、彼の口から飛び出したのは『僕と結婚して欲しい』とまさかのプロポーズの言葉。あまりに斜め上の展開に私も動揺してしまい、思わず『はい……』って条件反射的に返事をしちゃったんです。
後で聞いたら彼も『結婚を前提としたお付き合いを』と言うところを緊張して間違えたそうで、結婚式ではこのシーンを忠実に再現したVTRが流され、みんなから大笑いされてしまいました」
とはいえ、同窓会での再会から入籍までは約半年とスビート婚で言い間違えが現実に。明奈さんは結婚を機に彼女を会社を辞めて、地元で新たな生活をスタート。
◆農家の嫁として地元暮らしを満喫
しかし、“農家の嫁”と聞くといかにも大変そうですし、姑さんからもいびられたり、良好な関係を築くのが大変そうなイメージがあります。
「幸いなことに義理の両親は子供のころから知っている方で、お義母さんは少しお節介が過ぎるところはあるけど、おかげさまで嫁姑の仲は円満です。仕事も農作業の手伝いは一切なく、独身時代に金融関連の会社で働いていた経験を活かして、経理などお金の管理を担当しています」、
現在は2人の子宝にも恵まれ、幸せな日々を送る明奈さん。そんな彼女は夫の義明さんと同窓会で再会した際、「彼と結婚するかも」という直感があったといいます。
「男性に対してこういう風に思ったのは彼だけでした。しかも、彼も同じように感じたみたい。運命って呼ぶには話を美化しすぎかもしれませんが、こういうこともあるんだなぁって(笑)」
甘酸っぱい思春期の彼氏彼女の関係が、別れから10年以上経って大人同士の恋愛として復活。それで幸せを見事つかんだわけですからうらやましい限りです。
<文/トシタカマサ イラスト/鈴木詩子>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。