◆相手の世界を感じ、強みを見つけてともに活かすことが大切

仕事場
 では、職場にひょっとしたら「この人は境界知能かもしれない」と思われる人がいた場合、周囲はどのような対応をするべきなのでしょうか。宮口先生は、こう続けます。

「まずは、本人の特性を理解し、本人に合った指示を出してあげる必要があります。そうすることで、本人もできることが増え、自信につながっていきます。

 周りの人たちが本人の立場にたって境界知能のしんどさを感じることができれば、おのずとどう対応すればいいのかが見えてきます。そして彼らの気持ちに寄り添い、その強みを見いだし活かしながら、共に歩んでいきましょう」