◆息子に「この虐待親が!」と怒鳴られた

「毎日パソコンでオンラインゲームをしているようなので、いっそのこと……と思い、マンションのネット回線自体を止めたこともあります。でも、そうしたら亮は今までにないぐらいの暴れようでした。『俺はネットの世界にしか居場所がないのに、お前はそれも奪うのか』と言われると、何も言えなくなってしまって。

 今では私が、もうすぐ30歳になる息子に三度の食事を届け、家事などの身の回りのことをすべてやっている状況です」

ひきこもり
 美知恵さんがここまでしていても、亮さんは不満をこぼすばかりで、気持ちが届いている様子はありません。

「先日、『これは虐待だと電話相談の人に言われた。この虐待親が!』と激怒されたんです。生活費も、オンラインゲームの課金も、自由に使えるお金も、もちろんすべて私が出しているのに、どこが虐待親なのかがよくわかりませんでしたが……。でも、これも私が亮を甘やかしてしまった結果なのだと思います」

 電話相談が具体的にどういったものか本人は話してくれないそうなのですが、全国に設置された「ひきこもり地域支援センター」などのセーフティネットに繋がろうとした可能性があります。だとすると亮さん自身も、このままではいけないと必死で助けを求めているのではないでしょうか。