広浜(こうひん)は北広島町防災講習にて、段ボール畳ベッドの組み立て体験を6月29日(土)に実施した。

地域防災の学習の場を設ける北広島町

北広島町では、地域防災について考える講習会を毎年開催し、各地の過去の被害状況や避難所運営の情報共有、防災用品についての学習の場を設けている。

今回の講習では、地震発生時の行動についてのロールプレイング実演の後、地震と津波のVR体験や北広島町職員が能登半島で実感した被害状況の学習が行われた。

地元の地域防災講習の一助になりたい

広浜は、1916年に広島県北広島町で創業し、107年になる畳・家具の製造販売会社だ。


今回同社は「地元の地域防災講習の一助となりたい」という想いから、北広島町防災講習にて、オリジナル商品の段ボール畳ベッドの紹介と組み立て体験を行った。

参加者には組み立て体験を通して、避難時のストレス軽減やエコノミー症候群などによる災害関連死のリスクを減らすことの重要性を再認識してもらえたのではと同社は振り返る。

収納可能で安心強度



段ボール畳ベッドの段ボールは、使用後にリサイクルができるので環境にやさしい素材だ。

付属の防災畳シートは表面をダニ・カビに強い樹脂製を使用。裏面にアルミシートが付いており、屋内外で繰り返し利用できる。

また、梱包の箱を分解して使用することで、簡易的な目隠しになる。


さらに下側には、約23cm角の収納スペースが18個あり、水や荷物などを保管する際に利用可能だ。

フタとなる段ボールシートは、2枚の中芯の向きを90度変えることで耐荷重400kgの荷重試験をクリアしている。

睡眠環境の整備が重要

高齢化社会が進む中、環境変化による災害関連死への対策が一層重要となっている。慣れない環境での生活は、床面への座り込みで姿勢が悪化。また、床面はホコリが多く、呼吸器系への影響もある。

さらに、床面の冷たさや硬さにより「冷え」「コリ」「血行不良」が発生するほか、人が動く際の振動や音が気になり熟睡できないといったストレスがあり、睡眠不足や体調不良につながる可能性も。