残念な黒歴史になっただけで、テレビの歴史に何の功績も残せなかった『ジョンソン』。いったい何がよくなかったのか。

「“『リンカーン』の後継番組”ということでハードルが高くなってしまったのは、結構なネガティブ材料ですね。どうしてもダウンタウンというカリスマの影が見え隠れしてしまうので、下手に比べられて正当に評価されにくい側面はあったでしょう。また、今の時代は、地上波のゴールデンタイムで攻めたお笑い番組がウケないという現実もある。ディープなお笑いファンは、配信番組などに向かう傾向があるし、かといって『新しいカギ』のようなポップな企画に振り切ることもできなかった。何をしたいのかわからず、中途半端感はぬぐえなかったのでは」(構成作家)

 さらに松本人志の性加害報道も少なからず影響しているとも囁かれている。

「『ジョンソン』がスタートした当初、松本さんと『ジョンソン』レギュラーメンバーが絡んだ時には、かなりの高確率で松本さんからの“ジョンソン終わるんやろ”的なイジリがありました。そういった形で多少なりとも話題にされていたのが、松本さんが休業したことで、イジリすらなくなってしまったわけです。そして、どこかのタイミングで必ずや放送されると思われていたのが、『リンカーン』メンバーと『ジョンソン』メンバーの対決企画だったんですよね。番組を盛り上げる最高の起爆剤となるはずだったのに、松本さんが不在となると実現も難しいでしょう」(同)

 企画倒れだったことは否めないうえに、登場が期待されていた松本人志の不在という不運も重なり、打ち切りとなる『ジョンソン』。パリ五輪の盛り上がりのなかでひっそりとピリオドを迎えられそうなのは、不幸中の幸いなのかもしれない。