八丈島の焼酎蔵「八丈興発」の造る麦焼酎「麦冠 情け嶋」が、「第3回 酒屋が選ぶ焼酎大賞 麦焼酎部門」で大賞に輝いた。

「酒屋が選ぶ焼酎大賞」について

「酒屋が選ぶ焼酎大賞」は、酒の魅力を伝えるプロフェッショナルとしての立場から、酒販店がその年にもっとも薦めたい焼酎を選び、テイスティング審査によって大賞を決定するコンペティション。コロナ禍などにより厳しい状況が続く飲食業界、日本酒・焼酎業界を盛り上げるために創設された。

審査は、参加酒販店らによるブラインドテイスティングによって厳正に行われる。

受賞商品を「その年に飲むべき焼酎」として発信することで、焼酎ファンだけでなく、普段は焼酎を飲まない人たちにも焼酎にチャレンジするきっかけを提案している。

「麦冠 情け嶋」の特徴


このたび、「第3回 酒屋が選ぶ焼酎大賞 麦焼酎部門」において、「麦冠 情け嶋」が大賞を受賞した。「日本に冠たる麦焼酎を、ここ八丈島で造る」との想いを込めて命名され、2007年に発売された麦焼酎だ。

最近の麦焼酎のトレンドは、麦の香ばしさを表現した飲みごたえのあるものだそう。「麦冠 情け嶋」もまた、減圧蒸留のさっぱりとした麦焼酎ではなく、常圧蒸留による飲みごたえのある麦焼酎を目指して酒質設計された商品だ。

香ばしい麦焼酎ではあるが、ビター感よりも甘みを感じられるように蒸留・濾過しているため、食中酒として料理と合わせやすいのが特徴。特に、焼き鳥とは相性抜群だという。

八丈島では「麦冠 情け嶋」を水割りで飲むのが主流だが、炭酸割りもおすすめとのこと。飲食店関係者からは、「お湯割りにすると甘みが増す」といった声もあるようだ。


2024年の味覚トレンドが「うま味」と「余韻」と言われているなか、余韻のある甘みを味わいの核に置いた「麦冠 情け嶋」の酒質は、今この時代にマッチしていると言えるだろう。

八丈島の焼酎蔵「八丈興発」


八丈興発は、東京から約300km離れた八丈島の焼酎蔵。1853年に鹿児島から八丈島に伝わった蒸留技術は、独自の焼酎文化を形成して「東京島酒」となった。