◆三笠宮彬子様「プリンセスの日常が面白すぎる」とバズり

 いっぽう、自然体の文章がバズったのは三笠宮彬子(あきこ)様が2015年に出版された「赤と青のガウン オックスフォード留学記」。

 ドイツ在住の日本人女性がXの投稿で、「プリンセスの日常が面白すぎる」などと紹介した投稿がバスって、それがきっかけで文庫として再販されることに。彬子様が出版社に直談判されたことも手伝って、2024年4月にPHP文庫から出版され、話題になっています。

彬子女王『赤と青のガウン オックスフォード留学記』 (PHP文庫)
彬子女王『赤と青のガウン オックスフォード留学記』 (PHP文庫)
 女性皇族としてはじめてオックスフォード大学で博士号を取得された彬子様。天皇陛下と同じ、オックスフォード大学マートン・コレッジに留学されました。

 その経歴から、まじめで意識高い系の本かと思いきや、留学中のちょっとしたハブニングや論文執筆の大変さなどがユーモアを交えて書かれていて、とてもおもしろく読み応えがあるエッセイでした。

 論文は300ページものボリュームだったそうですが、この本も約400ページもあり、読みやすくて知的な文体で書かれていて、彬子様のお人柄や頭の良さが伺い知れます。章のタイトルも「苦学力行」「合縁奇縁」「一念通天」「日常茶飯」と、全て四文字熟語になっています。