「これまで多くの高校球児、元高校球児に『ドーム球場でやるべきか』という質問をぶつけてきましたが、『はい』という人は1人も会ったことがありません。全員が“絶対にあり得ない”という答えです。彼らにとっては“甲子園で”“満員の観客の前で”やることが絶対条件なのです。
甲子園に出るような学校の野球部員は、真夏でも最低5~6時間は練習しています。一方で高校野球の試合は2時間ちょっとで、守備と攻撃があるので半分はベンチ。しかも甲子園のベンチにはクーラーがついており、真夏の炎天下で1日1試合やるぐらい楽勝なんですよ。
結局、この問題は簡単な議論で、高校球児は今のままで良いと思っているのに、外野が勝手に『可哀想』と騒いでいるだけ。プロ野球のOBたちも、『どう思いますか?』と聞かれたら『別に今のままで良い』とは言えないので、『何か対策をするべき』と言っているだけです。
ハードさで言えば、サッカーの方が遥かに上です。インターハイは例年、真夏に開催されますが、サッカーで決勝まで進むと7日で6試合やります。もちろん屋外で、しかも昼間です。室内競技でも、バドミントンや新体操などは空調が競技に影響するので、クーラーをつけずに閉め切った体育館で試合をやることがあります。こういった状況を無視する方がはるかに問題ではないでしょうか」(同上)
それでも夏の甲子園がダメだというなら、いっそ真夏のスポーツは禁止にしてしまうべきか。