嗅覚のデジタライゼーションによって新たな顧客体験を提案するSCENTMATIC(セントマティック)は、11月24日(金)に、香りから言葉を紡ぎ、自分だけの物語を創作する感性教育プログラム「香りの授業」を、長崎県壱岐市立志原小学校の5年生の児童を対象に開催した。
授業では「金柑」の香りを使用
「香りの授業」は、子どもの嗅覚を刺激して感じたことを言語化し、自分だけの物語を創作する体験を通じて、豊かな感性を育むことを目的に開発されたSCENTMATIC独自の教育プログラム。これまでの授業では、開催地域の特産品を中心に、子どもたちに馴染みの深い地域の香り「高知(ゆず)・大分(かぼす)・広島(レモン)、大阪堀江(木材)、福井(青梅)、秋田(バラ)」を取り上げてきた。
今回、壱岐市立志原小学校の授業で使用したのは「金柑」の香り。授業当日、5年生の児童は家庭で収穫した金柑を教室に持参。毎年11月には島内の多くの家庭で黄金色の果実をつける、壱岐の冬を彩る風物詩だ。日ごろ見ている金柑でも、その「香り」だけに集中するのは児童にとって初めての経験だった。香りを嗅いで頭に浮かんだイメージから言葉を紡ぎ、自分だけの物語を創作するという新感覚の体験により、子どもたちの創造力が掻き立てられ、一人ひとりの個性豊かな作品が誕生した。
「香りの授業」プログラムの流れ
授業では、まず目を閉じて、香りだけに集中してみる。
次に、浮かんだ景色やイメージを自由に書き出してみる。
メモの中から好きな言葉を選んで物語をつくる。
完成したオリジナルの物語を互いに発表し合う。
授業に参加した児童は、“(前略)最初に金柑の香りを嗅いだときは、「冬だなぁ~」という普通の感想だったけど、講師の先生がどんな言葉が浮かんでも正解と言ってくれたので、また嗅いでみたら2967年の未来のイメージが思いつきました。少し書き始めたら勝手にどんどん物語が生まれて自分でも驚きました。授業はとても面白かったので、次回もまた参加したいです”とコメントした。
また、志原小学校の安原美智子校長は、“(前略)「香り」をテーマにした授業ということで、通常の授業ではアプローチが難しい子どもたちの「感性」を育む機会になればと思い導入を決めました。「金柑」の香りから、私たち大人が想像もつかないようなユニークな物語が生まれる様子は、子どもたちの無限の可能性に目を向ける貴重な機会にもなりました。(後略)”とコメントしている。