◆『ミステリと言う勿れ』で見せつけた次世代のヒロイン像

まず今年の9月15日公開以降ロングランとなった劇場版『ミステリと言う勿れ』で演じた、汐路(しおじ)役について。原作ファンの間でもひときわ人気が高い【広島編】を描いており、汐路は実質ヒロイン。原はこの大役を、オーディションで射止めたといいます。主人公・整(ととのう/菅田将暉)を遺産相続事件へと巻き込み、現場をかき回す、難しい役どころ。

汐路の女子高生らしい未熟で奔放な部分も、初恋の人・朝晴(松下洸平)への無邪気な恋心も可愛らしく演じる一方で、真実が明かされる度に彼女が流した美しい涙には惹きつけられました。

原はその若さゆえか、若い役を演じるからか、人の心の葛藤や弱さ、それに対し悲運を受け止める強さを見せるのが上手い。そこに、あの可愛らしい純粋さが掛け合わさって、愛される次世代のヒロイン像を創り上げています。