たねまき常総は、栽培・出荷の過程で発生した出荷規格外(※1)のミニトマトを野菜粉末用原料として「たねまき」を通じ、5月30日(木)よりグリーンエースへ販売する。

日本最大級のミニトマトの生産拠点


たねまきの関連企業であるたねまき常総は「日本の農業に新しいたねをまく」という企業理念のもと、テクノロジーの活用による持続可能な農業の創出と、地域活性化を目指し農業事業を展開している。

昨年4月からは日本最大級のミニトマトの生産拠点として稼働し、環境制御装置により24時間管理された安定的な生産体制を構築している。規格外品の発生率はわずかではあるものの、さらなる食品ロス削減のため、野菜粉末用原料としての販売を開始することにした。

野菜粉末として生まれ変わる


2020年の農作物の国内収穫量は約1,305万トンで、そのうちの約14%にあたる約200万トンが出荷基準を満たさず未出荷となる食品ロス(※2)となっている。さらに、過去10年間のデータを見ても収穫量と出荷量はほぼ横ばいで、生産現場における農作物の食品ロスという課題は解決に至っていない。


同社は、この農作物の食品ロスを削減するには、品質向上や廃棄率低下といった取り組みだけでなく、規格外農作物の活用も重要と捉えている。今回の取り組みにより、これまで出荷することのできなかったミニトマトが野菜粉末「Vegemin」として生まれ変わる。

「Vegemin」にはたねまき常総のミニトマトを原料にした製品の他にも、ほうれん草やかぼちゃなどの製品もあり、グリーンエースの公式サイトより購入することができる。

未利用の農産物を新たな食品へ

グリーンエースは、未利用の農産物を新たな食品へと生まれ変わらせることを目指し、農産物の色や香り、栄養成分を保持したまま粉末化する技術の研究に取り組んできた。この技術を活用し、野菜を手軽にとる商品を製造・販売している。

廃棄農産物問題の解消を目指す、たねまき常総の取り組みを、この機会にチェックしてみては。

たねまき:https://www.tanemaki.co.jp
グリーンエース:https://greenase.jp

※1 品質に問題はないが、重量・色・形状が出荷先にて定められた規格から外れ出荷できないもの
※2 収穫量―出荷量=未出荷量≒食品ロス

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(江崎貴子)