◆“再春”は「今できることをやってみよう」の視点で

凰稀かなめ
――終活と聞くと寂しい感じもしますが、現状を整理しておくと気持ちも前向きになるとよく言いますよね。それに、再春というテーマはとても素敵だなと思いました。

凰稀:そうなんです。歳を取るとどうしてもできないことが出てくるので、できることをやってみようと、違う視点で物事を見ていけたらもっと人生が楽しくなると思うんです。

「あの頃はできていたのに今はできない」という考え方ではなく、「今できるほかのことをやってみよう」とポジティブな方向に持っていってあげるといいと、介護の本にも書いてあって。同時に、そういう周囲のサポートも要るのかなと思うんです。

――今回の映画のように観て楽しかった、感動したで終わってもいいのですが、人生のヒントになるのもよいですね。

凰稀:そうですね。老いのことは、若いうちにやっておくことが大切だと本で読んだこともあります。早め早めに動くというか、自分もいつかそうなるから、やっておかないといけないことがありますよね。わたしはひとり身なので、どうしようかなといろいろ考えちゃいますが、この映画はわたしにもすごくいいきっかけになったと思います。

調べるといろいろと情報が出てくるので、それを実践してやっていけるんですよね。きっとこれからどんどん事情も変わってくると思うので、介護などの知識を入れておくだけでも全然違うなとは改めて思いました。完ぺきでなくても、ちょっと知っておくだけでも全然違いますよね。