カミラ・カベロカミラ・カベロ

世界的ガールズ・グループ、フィフス・ハーモニーの⼀員として⼤ブレイクを果たし、その後ソロとしてもこれまでに4度グラミー賞にてノミネートされるなど、シンガー・ソングライターとして⼤きな成功を収めているカミラ・カベロの最新インタビューが到着!

カミラは6月に通算4作目となるスタジオ・アルバム『C,XOXO』をリリース。自身の出身地であるマイアミからインスピレーションを得たという本作は、ポップに留まらないジャンルを開拓し、音楽面でもビジュアル面でも境界を押し広げた意欲作。カミラのシンガーソングライターとしての真価を象徴する作品となっている。

インタビューでは彼女の音楽面でのルーツとなったマイアミの話題や、彼女が感じるマイアミと東京との共通点、さらに今アルバムに日本語の言葉がたくさん登場することになった経緯など、とても興味深い内容を話してくれた。


Q. 『C,XOXO』というコンセプトについてと、本作のインスピレーションについて教えていただけますか?

カミラ・カベロ:このアルバムはたくさんのことからインスピレーションを受けた気がしている。「DREAM-GIRLS」で「all the girls that are learning to be women now(大人の女性になろうとしてる女の子たち )」って歌っている歌詞があるけど、アルバムの大きなアルバムのテーマはそういうものだと思う。“大人になる”ということ。“女の子から女性になる”みたいな。自信に満ちたエネルギーみたいなのがこの作品にはある。“C,XOXO”というペルソナは、私のそういう部分を表現したもの。私は今回の作品やパフォーマンスで、自分のそういう部分を表現したいと思ったの。自信に満ちたエネルギーをね。それから友情もそうだね。

Q. 『C,XOXO』は出身地であるマイアミにインスピレーションを得たアルバムになっています。マイアミからは音楽的に、そして文化的にご自身にどのような影響を与えてきたのでしょう?

カミラ・カベロ: 7歳のときに母親と一緒にマイアミに引っ越したのだけど、あの街にはとても感謝しているの。たくさんの移民の家族が住んでいて、私たちにとっての新しいホームになった。自分を受け入れてくれた場所を擬人化して、そこに愛を捧げたり、ラブレターを書いたりすることは、本当に美しいことだよね。このアルバムでは、私なりにそういうことを表現している。マイアミは私自身の多くや、私の音楽の好みを形成してくれた場所。文化の坩堝のような場所で、ラテンもラップも、アフロビートも、カリブ音楽も流れてる。私の音楽の好みも、まさにそういうものなの。例えば、私のお気に入りのダンス・スポットはいつだってマイアミにある。そこには最高の音楽が流れているから。

Q. 『C,XOXO』のトレーラー映像では、マイアミを“カリビアン・トーキョー”と呼んでいました。マイアミの近未来的な雰囲気が、東京を思い起こさせたのでしょうか?

カミラ・カベロ: その質問最高! 東京はすごく『C,XOXO』的だと思ってるの。このアルバムには、未来的なエネルギーやテーマがあるような気がしている。ステージにはロボット犬がいて、色使いはシルバーのクロームメッキが多くて、何もかもが西暦3000年からやってきたみたいな。マイアミのネオンカラーには近未来的な側面があると思っていて、カリブ海における東京のような場所を連想させるの。また東京へ行きたいなってずっと思ってる。すごく『C,XOXO』的だし、とりわけ「Chanel No.5」という曲では、ヴァースで日本語に触れているしね。

Q. 「Chanel No.5」では「折り紙」「ムラカミ」「ワビサビ」「ウマミ」「オマカセ」といった日本語のフレーズが数多く登場します。日本語を歌詞に入れることにした経緯を教えてください。また、この楽曲で香水<シャネル N°5>は何を象徴しているのでしょうか?

カミラ・カベロ: 「Chanel No.5」では、メロディーを思いついたときに、まず母音が浮かんできたの。それから歌詞を書くっていうときに、RhymeZoneという韻を検索するサイトを使ったんだけど、そこにあった言葉の多くが日本語の言葉だったの。それから、個人的に本当に美しくて魅力的だと思う日本語も入れた。その頃に村上春樹の本を読んでいたということもあったのだけど、とにかく魅了される日本語を詰め込んだ。私は食べることが大好きなんだけど、「ウマミ」が5番目か6番目の基本味と考えられているのが良いなと思ったし、それから、美しさと不完全さの概念である「ワビサビ」もすごく素敵な言葉だと思う。この楽曲にあるのはそういうコンセプトで、私が美しいと思ったことを、美しく歌ったということ。<シャネル N°5>の香水は、私がある人と一緒にいた時期につけていた香水で、彼がその香水を大好きだったから、この香水についての曲を書きたいってずっと思っていたの。

Q. アルバム『C,XOXO』にはドレイクやリル・ナズ・X、プレイボーイ・カーティに加えて、シティ・ガールズがフィーチャリングで参加しているなど、とりわけ、ヒップホップのアーティストたちが多く参加しています。ヒップホップ色が強いアルバムになったのにはどのような背景があるのでしょうか?

カミラ・カベロ: 思い返してみると、私のお気に入りの曲のいくつかは、ラッパーたちとコラボした楽曲だった。「Havana」にはヤング・サグが参加していたし、ダベイビーとの「My Oh My」もそうだし、スウェイ・リーとの「Real Friends」のリミックスも、どれもクールだった。私のソングライティングやメロディーには、ラップの影響が常にあったと思う。そして、いつも思うんだけど、同じような曲に似たようなアーティストが2人いるよりも、別の音楽領域から来た人たち同士のほうがずっと興味深いものが生まれると思っていて。そういう人とのコラボレーションはいつだって心踊るものだから、このアルバムではもっとそういうことをしてみたかったの。

Q. これまでにリリースしてきたシングル曲以外で、『C,XOXO』の収録曲で特に個人的に気に入っている楽曲、ファンに聴いてもらいたい楽曲は何でしょう?

カミラ・カベロ:シングル以外のアルバムの曲だよね。ファンに一番聴いてもらいたい曲を選ぶのは難しいよ。だって、どの曲も本当に大好きだから。本当にどの曲もアルバムに入れないわけにはいかないって感じだったから。なので、選ぶのは本当に難しいけど、日本のファンの皆さんには、「Pretty When I Cry」を聴いて欲しいかな。すごく“カワイイ”曲で、日本のみんなのことを思い出すから。

Q. 『C,XOXO』を日本のファンにどのように聴いてもらえたら嬉しいですか?

カミラ・カベロ:日本のファンのみんなには、このアルバムを聴いて、より自信を持てるようになってもらえたら嬉しい。今もそうなんだけど、特に若かった頃は、何か緊張するようなことをする前に、私は自信を持つために女性アーティストたちの音楽を聴いてきた。ビヨンセの『Homecoming』とか、好きな女性ラッパーの曲を流すと、気持ちが落ち着くんだ。私はこのアルバムで、それを自分自身のためにやったような気がするの。だから、このアルバムを聴いてくれた人たちが、ありのままの自分に自信を持ってくれて、そしてもっと遊び心を持つようになってくれたらいいなって思ってる。それから、このアルバムを聴くのに最高の環境は、友達と一緒にいる時だよっていうことも伝えたい。

Q. 最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

カミラ・カベロ: 日本のファンには、「大好き」と伝えたい。みんなのことが大好きで、早くまた日本へ行きたい。本当に日本が大好きなの。日本も、日本のみんなのことも大好きで、日本に行くたびに信じられないような気持ちになるから、いつ日本に行けるんだろうって思ってる。きっともうすぐ会いに行けるはずだよ!