◆詐欺だと知った母と娘は
「一応、入院、手術、抗がん剤と治療はひととおり終わっていたので、それだけは幸いでした。母は、こういうのは妹の気持ちだから害はないだろうと言い、勧められるままに使っていました。
母には妹を不憫(ふびん)に思う気持ちもあるのだと思うのですが、私たち兄妹からは、すごく甘やかしているように見えるんですよね。妹だけに、車やマンションを買い与えたり」
真子さんの実家は資産家で金銭的にはそうそう困らないようなので、そのゆとりもあるのだろうか。母は壺や石といった高額の品も、妹が連れてくる「すごい先生」から買っている。あとから霊感商法の詐欺だったことを自覚しても、妹と母は「騙されたねー」とあっけらかんと笑っているのだ。