日本科学未来館は、研究開発の「いま」を見せるシリーズ「Mirai can NOW(ミライキャンナウ)」の第7弾として、特別企画「地震のほしをさぐる ―地球深部探査船『ちきゅう』再び東北沖7,000mの深部へ!」を、8月1日(木)~9月9日(月)に開催する。
探査船「ちきゅう」に着目
地球のダイナミックな活動の1つ、地震。
同企画では、地震のメカニズムの解明に貢献する探査船「ちきゅう」に着目し、世界最高レベルの科学掘削能力を持つ「ちきゅう」の特徴を実物や模型などで展示する。
「ちきゅう」は、海底を掘り進めることで堆積物や岩石などを含む地質試料(コアサンプル)を直接採取することができる探査船。
船を運用する海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、東北地方太平洋沖地震発生から3日後の2011年3月14日、震源域の緊急調査を開始。
東北地方太平洋沖地震発生の翌2012年に「ちきゅう」で震源域の迅速な掘削調査を行い、巨大地震について研究を進めてきた。
会場では、2012年の「ちきゅう」での迅速な掘削調査から分かった巨大地震の全容のほか、今年9月に予定されている、まだ解明されていない謎に迫るため再び東北沖で実施する調査航海について、紹介する。
巨大探査船の中で働く人々に迫る
さらに「ちきゅう」に乗船する研究者やクルーにも注目。
「ちきゅう」には、研究者だけでなく、掘削作業や船の運航、乗組員の生活を支えるさまざまなクルーが乗船している。
巨大探査船内で一丸となり航海に挑む人々をパネル展示で紹介するとともに、クルーたちへの質問や応援メッセージなどを投稿できるコーナーも設け、謎の多い地震のメカニズムの解明に挑む人々に迫る。
「ドリルビット」の実物や探査船の模型も
会場には、海底掘削ツールの先端部分である「ドリルビット」の実物や、「ちきゅう」の100分の1スケールの模型などを展示。
また「ちきゅう」の大きさを感じてもらうため、船底のプロペラ推進器「アジマススラスタ」(外径約4.6メートル)の実物大グラフィックも展示する。
外径約4.6メートルもある装置の大きさを目の当たりにすることで、世界最大の科学掘削船のスケールを実感できそうだ。
船体の中央にそびえ立つ「デリック」と呼ばれる巨大なタワー(掘削やぐら)の画像を背景に、調査研究に挑む「ちきゅう」のクルーになりきって写真を撮ることができるフォトブースも設置する。