◆衝動のままに海外を9年間旅行

飛行機旅行女性
――大学卒業後は9年間も世界各国を一人旅して回っていたそうですが、その頃の経験が今役に立っていると思うことはありますか?

はなゆい:各国を回った末に、南アフリカの現地企業に就職しました。働きながら南アフリカの通信制の大学で心理学を学びました。

心理学を学び始めた理由は、仕事で世界中から訪れるお客様を接客しなければならないのに、英語が得意ではなかったので、「言語に頼らずコミュニケーションを取る方法はないか」と考えたからです。その結果、心理学の学位を取得できました。

また、その当時は日本人の知り合いが現地にいなかったので、「誰かと喋りたい」という気持ちからブログを始めることにもなりました。当時から自分の学びや発見を発信することが好きだったんです。その頃に身につけた知識は、今回の書籍を作る際にもとても役に立っていると思います。

――大学生時代には、麻雀の知識がゼロなのにも関わらず、突然雀荘でアルバイト始めたというエピソードが印象的でした。なぜ麻雀に興味を持ったのですか?

はなゆい:本当にインスピレーションで、「麻雀やろう」とふと思ったんです。人生で同じ質問を100回はされたと思うのですが、毎回同じ理由を答えているのに誰も信じてくれません(笑)。

他に理由があるとしたら、子どもの頃からくじ運が強かったことかもしれません。初詣のおみくじで大吉しか引いたことがなく、大吉しか入っていないと思っていたくらいです。大学生の頃に友人から「そんなわけない、大吉以外もあるよ」と指摘されました。麻雀は、そんな自分の“引きの強さ”が活かせるフィールドだと何となく思ったのかもしれません。

――雀荘でのアルバイトやイラストレーターなど、「好きを仕事にする」という生き方をしてきた理由は何だと思いますか?

はなゆい:もともとハマり症なので、ハマるとどんなことでも「もっと深く知りたい! もっと知り合いを増やしたい! もっとうまくなりたい!」と思うんです。ハマりまくってやりまくった結果、仕事になっていったことが多いです。

仕事にしようと思って何かを始めることはなくて、漫画やイラストレーターの仕事も最初は趣味で描いていた絵日記なんです。ただハマってやり続けていたら仕事になっていたので、ありがたいなと思います。

<取材・文/都田ミツコ>

【都田ミツコ】

ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。