厚生労働大臣を務める清家が恐れる“黒幕”とは。

 第4話では黒幕候補筆頭として、清家の母・浩子(高岡早紀)が存在感を示した。清家が道上と距離をとるよう指示を出したのも浩子だったが、気になる清家の出生だが、40年以上前に東京にいた浩子が清家の父であり資産家の嘉和(梨本謙次郎)と出会ったことから始まる。浩子は清家を身ごもり愛媛に嫁いだわけだが、何の因果か、嘉和もこれまでの死亡者と同じく交通事故で亡くなっているのだ。

 浩子が清家を裏で操る“真のハヌッセン”でほぼ間違いないだろう。その根拠のひとつが、浩子から発せられる“言葉の魔力”だ。20年ほど前、浩子が鈴木に「清家から美和子を引き離してほしい」と依頼した際には、自信なさげな鈴木に対して浩子は「大丈夫」と優しく語りかけ、その甲斐もあり鈴木は強気の態度で美和子に対峙した。鈴木はすっかり浩子に心を奪われているようで、次回第5話では清家から美和子を引き離すために“凶行”に出ないか心配なほど熱がこもっている。ここで仮説を立てたい。鈴木をトリコにした浩子は“催眠術師”ではないか。

 ハヌッセンについて調べたところ、「ハヌッセンに催眠術をかけられた人物がドイツ国会議事堂に放火した」という奇説が存在している。本作品では清家と鈴木に関わる人物の交通事故死が多発。気になるのは、鈴木がなんとか一命をとりとめた交通事故の男性運転手の顔が“ほうけていた”ことだ。大学時代の鈴木と同様にこの男性運転手も、魔性の色香と催眠術を駆使する浩子に操られていたとしたら……。交通事故死の謎は一気にカタがつくだろう。