◆作品に調和する力が圧倒的 山﨑賢人

まずはなんといっても、実写化の申し子といっても過言ではない、山﨑賢人。今年は『ゴールデンカムイ』にはじまり、『キングダム 大将軍の帰還』、漫画ではなく小説原作ですが『陰陽師0』と、3本の作品で主演を務めています。

彼が実写化作品で強い輝きを放ちはじめたのは2014年『L・DK』から。“壁ドン”ブームの火付け役となりました。『ヒロイン失格』『orange-オレンジ-』『オオカミ少年と黒王子』……とヒロインの相手役を務めた彼に、多くの女子が“胸きゅん”したはずです。そこから青年漫画の実写化でも主演を務めるようになり、『斉木楠雄のΨ難』と『ヲタクに恋は難しい』など、ちょっと変わったキャラクターも、魅力的に表現してきました。

ゴールデンカムイ
画像はリリースより
現在公開中の『ゴールデンカムイ』の主人公・杉元佐一役でも、“不死身”と言われる軍人の役ということではじめは山﨑の起用を不安視する声もありましたが、見事にはねのけています。フィジカルを含めた見た目の再現度はもちろんですが、作品に調和する力が圧倒的。『キングダム』シリーズもそうですが、山﨑が対峙するのは、俳優としてもキャラクターとしても相当な猛者たちです。そんな彼らを引き立たせながら、主人公のキャラクターを深く理解し表現することで、作品の世界観を守り抜いていると感じました。それにしてもまだ29歳とは……信じられません。