上質なテーブルウェアをお探しなら、「ロイヤルクラウンダービー」はいかがでしょうか? イギリスのダービー州で創業したロイヤルクラウンダービーは、イギリス最盛期とも呼ばれるヴィクトリア女王の時代に人気を博した食器ブランドです。

本記事では、伝統的製法をいまに伝えるロイヤルクラウンダービーの歴史と特徴、そして代表シリーズについてご紹介します。

イギリスの老舗食器ブランド『ロイヤルクラウンダービー』

イギリス王侯貴族に愛されるロイヤルクラウンダービーの特徴をまとめてみました。

ロイヤルクラウンダービーの名前の由来は?

18世紀半ばに誕生した「ダービー磁器工房」は、優れた琺瑯職人であったウィリアム・ドゥーズベリと陶芸家のアンドリュー・プランシェ、そして銀行家のジョン・ヒースらによって立ち上げられました。しかし、共同経営は長くは続かず、後に起業家の才能があったドゥーズベリが1人で運営することになります。

才能溢れる職人たちを集めたドゥーズベリは、新しい練り土を開発し、最高品質の食器を作ることに情熱を注ぎます。間もなく、彼のすばらしい仕事ぶりがイギリス国王ジョージ三世の目に留まることとなり、商標に「クラウン」を使用することが認められました。

その後、「クラウンダービー」と呼ばれて芸術的に優れた作品を世に送り出すものの、18世紀半ばには主要工房が閉鎖されることに。しかし、18世紀後半には新しい工房が建てられ、再び豪華で優雅な様式の食器を製作します。

華やかなクラウンダービーの食器たちは、産業革命下にあったイギリスで受け入れられます。そうして1890年、ヴィクトリア女王によって王室御用達に指名されたクラウンダービー社は、「ロイヤル」の称号が与えられ「ロイヤルクラウンダービー」と呼ばれるようになりました。

ロイヤルクラウンダービーの特徴

全製造工程、もしくは一部の工程を海外工場に委託する食器ブランドが増えている中、ロイヤルクラウンダービーは、デザインからペイントに至るまで、すべての工程をイギリス国内で行っているのが大きな特徴です。

東洋に影響を受けた華麗なデザインで人々を魅了するロイヤルクラウンダービーですが、イギリスのロイヤルファミリーに深く愛されていることで知られています。エリザベス女王が愛用する食器シリーズの製作を手掛けたほかにも、チャールズ皇太子ご結婚の際の引き出物に選ばれたことも。

また、氷山に接触して沈没した豪華客船「タイタニック号」の一等船室で使用されていた食器も、ロイヤルクラウンダービーだったといわれています。

ロイヤルクラウンダービーを代表する3つのシリーズ

イギリス王室と深い繋がりがあるロイヤルクラウンダービー。ここでは、ロイヤルクラウンダービーを代表する3つのシリーズをご紹介します。

伊万里へのリスペクトが込められた「オールドイマリ」

全体に金彩が施された煌びやかオールドイマリは、日本の伊万里焼にインスピレーションを得て作られました。豪華で鮮やか、なおかつ色彩のコントラストが絶妙なオールドイマリの美しさに、目を奪われない人はいないでしょう。現在生産されているロイヤルクラウンダービーの食器の中でも、最古の食器パターンであるオールドイマリは、「特別な日」にこそふさわしいシリーズです。