「よく言われるのが、粗品の意向で終わらせた、とか。まあ普通に視聴率が低迷して終わったとかもあったかな」

 その真相については「いったん言わんほうがええか。もうちょっと整理付いたら言うわ」と含みを持たせたものの、「あんま変なことはなくて」と円満な終了だったことを示唆した。

『霜バラ』は、18年の年末に『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で優勝を果たした翌年に始まった、霜降り明星にとって初めてのキー局冠番組。『アメトーーク!』や『ロンハー』で知られるテレビ朝日の加地倫三プロデューサーの肝いりでスタートし、放送時間を移動しながら5年以上にわたって放送されてきた。番組が始まったのは、霜降り明星をはじめとする若手芸人たちが「第7世代」とくくられ始めた時期であり、『霜バラ』はそのブームの最後の生き残りだった。

『霜バラ』終了後、同枠では7月から東京・神保町よしもと漫才劇場を拠点としている若手コンビ・ナイチンゲールダンスと9番街レトロによる冠番組『ナイチン街レトロ』がスタート。これについては粗品も「だから、なんかすごい、いいな。あれ若手の枠やから。そこで霜降り明星が居座ってもしゃあないから、後輩に譲れたっていうポジティブな見方はめっちゃできる」と歓迎している。

『霜バラ』の歴史は、霜降り明星の『M-1』王者としての歴史だった。最年少優勝から6年、空前のブームとその終焉を経験した2人は31歳になった。コンビの新しいフェーズが始まる。

(文=新越谷ノリヲ)