「叱らない子育て」「怒らない育児」育児をしているとよく耳に入るワードです。
13年前、晴れて母親になった私の目にも育児書やメディアはを通してこういう言葉は幾度となく飛び込んできました。
そういえば、アメリカのビジネスシーンでは、怒る人=能力がない人だと聞いたことがあります。
アメリカでは「人前で怒鳴る」これは最悪の行為。知人だろうが、子供だろうが、絶対にだめ。特に、職場で部下を人前で怒鳴った場合「感情をコントロールできない人」というレッテルを張られ、キャリアが終わる。叱るなら、個室で1対1で。社会の感情コントロールができないと負け。日本での光景は異常(@Tapsloveenより引用)
参照:アメリカの職場で部下を○○したら“キャリアが終わる”? ツイートに反響 – 「日本では普通でも北米だと……」
確かに大人同士は理性で話がつくかもしれません。
しかし、ママ達のお相手は、時に命をかけながら(?!)奇想天外な行動を取ってくるキッズ達。
彼ら相手に大声を出さず口調を荒げず物事を伝えるのは、めちゃくちゃ難易度が高い話じゃないか!と思うママ達はきっとゴロゴロいるはず…。
私自身も母親に怒られた記憶はあります。
強烈に覚えているのは、幼稚園時代に年子の妹と一緒に怒られて、布団叩きをふり上げて怒る母親の姿。
さらに言うと、アラフォー世代なので、今では体罰と言われる手法も割と普通に目にしていました。学校の先生が怒る、怒鳴る、正座で反省させられたことは何度もあります。
そういう環境もあってか、私の中では「怒られることは何か自分が悪いことをしてしまった結果」であり、叱責も含めて受け止めてきたように思います。
そして親となって13年目の私も、我が子にはつい声が大きくなってしまう母親です。
しかも娘たちは2歳差。2人共いわゆる手のかからない子と言っていいほど言うことは聞くし、割と育てやすい子達でしたが、それでも幼少期の2歳差では限界がくる時がありました。
私が一番辛かったのは、2人を一緒に寝かしつける時。
日中の活動内容と体力が異なる2人に、同時にお昼寝してもらうことの難易度たるや!
しかも昼と夜、1日に2回、その重労働がやってくる…。
今では娘たちの成長のためと、それを真面目に誠実に何年もやってきた自分を本気でほめてあげたいのですが、その寝かしつけで下の子がようやく寝息を立てた瞬間、上の「ママ~」で下が起きる…そこで私の糸が切れてしまったことがありました。
あまり覚えていませんが、大声を出して手足をバタつかせながら長女をめちゃくちゃ叱りました。
長女からしたらただのとばっちりです。でも、おそらく私も限界だったのです。
2回目は、長女が小学校1年生の時。
ランドセルから出てきたありえないほど大量のプリント類。
当時、小1の壁+下の子もいて、時短勤務も切れ、おそらく忙しさが人生MAXだった私。
ワケがわからないまま1日が終わっていく中で、気付いたら娘のランドセルはプリントの四次元ポケットになっていました。信じられないくらい次から次へと出てくるプリントさん達…。
これもまた詳しくは覚えていませんが、プツンと大爆発しました。
大声で仁王立ちで「だらしない!!」「なんでそうなるんだ!!」と叱った記憶があります。
もしかしたら1年生には、親がきめ細かく「学校からのお手紙は?」「テストは返してもらった?」と聞いてあげた方がよかったのかもしれません。
理由を聞いて、今後の改善策を話すほうが大切です。
最終的にはそういう話で終話しましたが、実際は目の前の光景に絶句して説教することに一番力を使ったことは間違いありません。
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そんな長女ですが、小学校時代によく言っていたのが
「どうしてあの先生は人に自分の話を伝えようとする時に、怒る方法を取るんだろう?」
彼女曰く、先生の話、ましてや大事な話なら怒りながらじゃなくたってちゃんと聞くのに、大事なことを怒りながら伝える先生が多いと。
怒っていると「なんで怒ってるんだろう?」と怒りの原因まで考えてしまうのだそう。