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今年公開の洋画作品初となるランキング首位も獲得しながら、『マッドマックス:フュリオサ』が大ヒット上映中。

ここで改めて、熱冷めやらぬうちに『マッドマックス:フュリオサ』の魅力を語り合っておきたい!そしてまだ映画館で観ていない方にはぜひこの機会を逃さず映画館で体験していただきたい!ということで今回は、ゲストのアナイス氏(映画ライター)と、tvgrooveのエディターであるヨダセア(海外エンタメ系ライター)が『マッドマックス:フュリオサ』について語り合った。

アナイス氏(左)、ヨダセア(右)

アナイス氏(左)、ヨダセア(右)

映画ライター対談『マッドマックス:フュリオサ』(前半)

前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はノンバーバルな作りが印象的

司会:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(以下、『FR』)についてですが、初見はどこで観ましたか?

アナイス(以下、A):映画館で観たんですけど、あまりにも話題作すぎて引いてしまったのと個人的には数カ月後に公開された『ジュラシック・ワールド』の方が盛り上がっていたので、『FR』はDVDで何度か観てから熱が上がってきたタイプかもしれません。
元々『マッドマックス』シリーズは観ていたので、「ジョージ・ミラー監督、この年齢でよくこの映画を作ったな」という印象でした。

ヨダセア(以下、Y):自分も映画館で観ました。過去の『マッドマックス』シリーズも観てはいましたが、もともと特にアクション映画が好きというわけではないんですよ。でも『FR』は別格で、人生ベスト映画のひとつとして挙げるまでになりましたね。

A:言語的な説明を排除して、映像だけで全てを語るというところに好感が持てました。セリフで説明する作品が増えている中で、本作はすべてが映像で説明されているんですよね。細かいディテールまで計算されていて、すべてがちゃんと見えるように撮られているのが恐ろしいほどです。

Y:わかります、手元のギアやレバーのひとつひとつの動きとか、一瞬のカットで映すのもかっこいいですよね。

A:映像だけで理解できる作品を作るのって意外と難しいと思います。『FR』がこれだけ世界的に称賛され、アカデミー賞で受賞歴もある理由は、そのノンバーバルな作り方にあると思います。そこがやはり本作が大好きな理由の一つです。

Y:名言とされるセリフもシンプルながら印象的ですよね。「Witness Me!(俺を見ろ)」「What a Lovely Day!(なんて最高の日だ)」みたいな短くてシンプルなセリフでも、印象的なシーンで言うことで“名言”になりますね。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』より© Warner Bros. Entertainment Inc.

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』より© Warner Bros. Entertainment Inc.

ビジュアル面が美しくパワフルな『怒りのデス・ロード』

A:あと、マックスとフュリオサとワイブス(5人の妻たち)、(ほかの)一瞬しか出ないキャラにも“モブ”がいないという点もすごいです。ビジュアル面でも力強いショットを撮る監督だと思います。

Y:そうですね。『FR』がなぜ好きかって、「美しいから」なんです。過去作ももちろん迫力があったり、かっこよかったりはしたけど、「映像の美しさ」という点ではやはり『FR』は別格だと思います。特にフュリオサが絶望して膝をつくシーンや砂嵐に突入するシーン、砂に埋もれたマックスが動き出すシーンなど、美しい構図や映像が大量にありますよね。

A:そうですね。一つ一つのショットが強い。これまでの『マッドマックス』シリーズ作品と比べても、現代のカメラを使っているため当たり前ではありますが、その美しさが際立ちますよね。さらに力強いショットを撮るための意識や工夫を感じます。

『怒りのデス・ロード』公開当時の周囲の反応は?

司会:公開当時、日本でも盛り上がりましたよね。当時のおふたりの周りの反応や劇場での雰囲気はいかがでしたか。

A:当時私の周りには熱心な映画ファンである友達は少なかったのですが、それでも『FR』は観に行ったという人が多かったので、それだけ広い層にリーチしていたんだなと思います。

Y:当時大学生だった自分の友人はホラー映画くらいしか映画館で観ないような層だったので、“映画友達”は当時いなくて、個人的に映画を楽しんでいる感じでした。

ただちょうど大学生の頃、映画関係の公式アカウントや情報発信アカウントをSNSでフォローし始めました。『FR』がすごくTwitterの映画アカウント界隈で人気だと知ったんです。SNSで人々が熱く語っているのを見て、自分もその熱気に引っ張られていきました。

最初「綺麗だし迫力あるな、面白いな」くらいの感想だったのが、「ここも面白いのか、ここも面白いのか」と気づき始めました。本当にSNSの口コミや色々な人の語りによって、好きなところが増えていった作品だと思います。

A:たしかに。ストーリーがめちゃくちゃシンプルなのもすごいと思いました。あらすじだけで語ると、紙1枚ぐらいで収まると思うんです。それでも観るたびに毎回新しい発見があるから、何度も観られる作品ですね。深めようと思えばどんどん深まります。

そんな『FR』に対して『フュリオサ』は特にエモーショナルな部分が強調されていました。『FR』はアクションに全振りでありつつ、エモーショナルさもありました。ただそのエモーショナルさは何度も観たり、細かく観たりすることで辿り着いた気がしていて。動きの中でキャラクター同士の言葉の交換や感情が感じ取れる作品でした。『フュリオサ』は、そのエモーショナルさがさらにわかりやすく強調されていると思いました。

『マッドマックス:フュリオサ』への期待と不安

司会:そのまま『フュリオサ』の感想に移りましょう。『フュリオサ』を見ると『FR』ももっと深く理解できるし、「こういう背景があったんだ」「こういう風に思ってたのかもしれない」と自然と思える作品だったと思います。
でも、やっぱり9年ぶりの新作で、私もいちファンとしては少し「観たいけど心配だな」「トーンダウンしちゃったらどうしよう」という気持ちもありました。そのあたり、観る前に期待していたことと、実際観てどうだったかについてお聞きしたいです。

Y:シンプルに言うと、『ウィッチ』でアニャ・テイラー=ジョイを知ってからずっとアニャのファンだったので、「彼女がフュリオサを演じる」というニュースを聞いてから楽しみでした。「万が一内容がひどかったとしても、アニャに関してはやり遂げてくれるだろう」と。アニャの演技や存在感があるので、ある程度“担保された”部分があるなというのが個人的な気持ちでした。

それに近い話で、(X-MENシリーズの)『ニュー・ミュータント』という作品があります。評価はあまり高くない映画ですが、アニャに関してはとても魅力的だったと思っています。彼女のマジック役は大好きなんですよ。そういう過去もあるので、フュリオサをアニャが演じるならどんなにコケても信じられるぞという気持ちで楽しみにしていました。

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A:私もアニャ・テイラー=ジョイには期待しつつ、特にクリス・ヘムズワースがヴィランを演じることに興味がありましたね。彼はマーベルであれだけ(演じる役における)イメージがついてしまったじゃないですか。その点で今、ミドルエイジにしてこれからのキャリアの動かし方には難しい部分があったと思います。そんななかでオーストラリア人である彼がジョージ・ミラー監督と組んで(オーストラリアを舞台とした)『マッドマックス』シリーズに出演するってすばらしいことだし、そこに観たいものがありました。

また、この作品は「『FR』に至るまでの15年間を描いた物語」なので結末は知っているじゃないですか。たとえば本作の中で「フュリオサは死なない」とか。では答えがある程度わかっている中で何を描くのか。そこには期待と不安がありました。

Y:予定調和的な部分もありますからね。それこそ『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に似た感覚がありました。“誰が生きて、誰が命を落とすのか”がある程度わかってしまう。そういう中でジョージ・ミラー監督がどう決着をつけにいくんだろうというところが注目ポイントでしたね。
フュリオサについても、「片腕を失っていることや、他の女性と違って戦士の立ち位置にいられるのはなぜなのか」という背景など、それまで語られていなかった部分が描かれることには期待していました。

A:『FR』では多くを語らなかったことがすごかったですよね。ビジュアル・面構えだけで「(フュリオサには)歴史がある、何かあってここまで来たんだ。ただ者ではない」というのが伝わってきました。それを今回語ることってやはり賭けだったと思います。語らない方が、余白があってファンとしては各々の“フュリオサ像”を受け入れやすいから。
しかし、そんな中でクリエイター(ミラー監督)がちゃんとそれを説明するって、すごく勇気があることだと思ったし、それをあの年でされるのもすごいなって。何歳になってもこんなクレイジーな映画を撮れるんだって見せつけられると、元気が出ます。自分が歳を重ねることに対して前向きになれますし、「ジョージ・ミラーがこんな元気なら私も元気なおばあちゃんになれるかもしれない」って思います。

ジョージ・ミラー監督と、ファンとの信頼関係

Y:ジョージ・ミラー監督はファンとの信頼関係に関しても非常に高いレベルに達していると思うんです。今回の『フュリオサ』でもそれを感じました。本当にファンを信じているんですよね。『FR』への愛、シリーズへの愛を信じているというか。
『フュリオサ』本編のラストカットがまさかの「(『FR』で)鳥の骨がカタカタ頷いているカット」だったじゃないですか。初見だと「なにこれ」みたいな感じになるかもしれないですけど、でも『FR』を何度も観ていれば、あの場面が「What a Lovely Day!」というニュークスに鳥が頷いている場面だって皆わかるんですよね。それをラストに持ってくるあたりもファンを信じていると思うし、ファンの期待に真摯に応えている監督という印象があります。

Y:最後だってそうですよね、「『FR』をもう1回観たい!」と思ったら最後にダイジェストで見せてくれる!

A:そうそう!「なんて親切な人なんだろう」って思いました。

Y:そういうサービス精神が本当にすごいし、『フュリオサ』の中には『マッドマックス2』の拷問・処刑シーンを思わせる場面とかもあったりするじゃないですか。自身の作品への愛着はあって当然ですが、自身の作品の活かし方や、自分の作品を見たファンが期待することへの応え方という点で、本当に真摯な監督だなと思います。

A:そういうところは、『ハッピーフィート』や『ベイブ』への寄り道で培ったのかなと感じています。

ミラー監督の徹底した世界観づくり

A:本作で描かれたフュリオサの物語も、『FR』の時点で全部ミラー監督の中に存在したらしいですね。それをシャーリーズ・セロンが聞いて彼女自身の役作りに生かしたとか。アニャ・テイラー=ジョイはそれを踏まえた上で前作自体、そんなに予習しなかったと言っていたのがすごかったです。

A:すでに膨大な数の設定や登場人物一人一人の物語がある中で、自分の世界観について細かいところまですべて説明できるオタク性が彼の自信にも繋がっているんでしょうね。それができる監督だからこそ、それは観ている側にも伝わりますよね。ワンカットしか出てこないキャラクターでも「この人誰?」と聞いたら多分すごい量の資料が出てくるんだろうな、とか。だからこんなに掘り下げられる映画として愛されるんだと感じます。

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Y:映画を作るために世界観を構築しているというより、楽しく考えた世界観から映画を作っているように感じますよね。その愛がファンにも伝わります。たとえばバレット・ファーム(弾薬畑)やガスタウンなど。ビジュアルは一応コミック版にちょっとだけ出ていたんですけど、『FR』本編では一切映らない。それでも「ああ、そういう場所があるんだな」とスッと入ってくる。

Y:本当に全部考えてあったからこそコミックには存在していたんですが、そこまでコミックは有名になっていないので、『フュリオサ』で初めて目にする人も多いでしょうね。「バレット・ファームってこれか!」「ガスタウンが見られた!」と全部ビジュアライズしてくれるところが、『FR』をずっと観ていた人にはスッキリ感がありますよね。スピンオフとして最高です。

A:確かに。「ここね!」みたいな。

A:あとイモータン・ジョーの息子リクタスも、コミックでは“ヤバめなやつ”として描かれていましたが、そんな彼の危うさも『フュリオサ』で深掘りされましたね。リクタスは『FR』にも登場しましたが、“頭が悪そうな感じの危険キャラ”程度でした。でも『フュリオサ』を観ると、その危うさの中にもう一つ深みが生まれていたのがすばらしかったです。ほかにもいろいろなキャラに目配せされていますよね。イモータン・ジョーのパニックに陥らず物事を対処する感じとか。新しいヴィランを描きながらもイモータンも描いているのがすごかった。

A:それだけ作り込まれているからこそキャラクターが立っているし、彼らに物語を委ねている部分もあると思います。自分のクリエーションに対する信頼って、見ていて気持ちいいですね。

Y:自分の中でちゃんとキャラクター像が完成されていれば、そのまま喋るだろうと想像しやすそうですよね。勝手に話を進ませてくれる感じです。

『フュリオサ』でも描かれた『マッドマックス』の本質

A:『マッドマックス』過去三部作へのリファレンスが印象的でもありました。特に1作目『マッドマックス』のテーマでもあった「復讐とその虚しさ」を色濃く実直に描いていて、シリーズがフルサークルになった印象です。

Y:マックスは2、3作目だとダークヒーローというか、神話の主人公のようになっていきましたよね。

A:2作目ではまだ妻子を失ったことをちょっと引きずってはいるけど、3作目はもう世界観映画というか。

Y:たしかに2、3作目には無かった狂気との向き合い方が『フュリオサ』では描かれていますね。1作目のマックスって“警察だけど、怒りはじめたら危険”という部分が印象的ですよね。その狂気との向き合い方や狂気に飲まれる恐怖、「どこまで行ったら敵と同じになってしまうのか」といったテーマは1作目から存在します。そしてそれはディメンタスとフュリオサの関係にも重なる部分だと思います。

口数の少ないアニャ・テイラー=ジョイの演技について

司会:フュリオサ役としてのアニャ・テイラー=ジョイは30ワードしかセリフがありませんでしたが、彼女の目の演技など非常に印象的でした。アニャ演じるフュリオサの魅力についてお聞かせいただけますか?

A:『フュリオサ』を試写で観た時の最初の感想が「エピック!」で、全体的にかなりエモーショナルな作品であるところが、『FR』とはまた違う印象です。フュリオサという、ひとりの人間の人生が章立てされていて、長編小説を読んでいるような感覚でした。

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A:そんな彼女を演じたアニャ・テイラー=ジョイもすごく良かったんですけど、幼少期を演じたアリーラ・ブラウンちゃんがすばらしかった。彼女が結構中盤まで出演していたことからも、この映画はアニャ・テイラー=ジョイを撮るというより、フュリオサ自身をちゃんと描くというミラー監督の気概が感じられました。

A:顔がAIで加工されてアニャに似せられていると知った時は、「ちょっとそれはどうなの?」と驚きましたけどね。去年のハリウッド俳優のストライキでもAIの使用が話題になっていましたから。

司会:私もそれは後から知りました。フュリオサという人物に一貫性を持たせるためのこだわりは感じますね。

Y:このシリーズはあくまでマッド“マックス”として、神話のようにマックスの変遷や旅路を描いてきました。そのスピンオフとして『フュリオサ』と題した今作は、本当にフュリオサ自身の神話になるのだろうと期待していました。そしてその期待通り、彼女の半生がしっかりと描かれていたと思います。
特にアニャは目が大きいので、覆面やメイクで顔全体が隠れていて目で訴える力が必要な中で、アニャの眼力が本当に活きたと思います。

アニャ・テイラー=ジョイの爆発力、顔で戦う演技

司会:アニャ・テイラー=ジョイのファンとして、その演技がこれまでどう生かされていると感じましたか?進化した部分なども含めて教えてください。

Y:これまでアニャは基本的にガチガチのアクションでは活躍していなくて、主にドラマやスリラー作品で活躍してきました。例えば『ウィッチ』や『サラブレッド』、『スプリット』などですが、アニャといえば、演技の爆発のさせ方がすごいんですよ。淡々と不幸や苦難を受け入れながらもある一点で突然爆発する、狂気に駆られるキャラクターを多く演じてきました。これまでの映画でもその爆発力は本当に見事でした。
そこは今回もファンとして期待していました。『マッドマックス』シリーズでも狂気に駆られた瞬間の爆発力は重要な要素だと思います。シャーリーズ・セロンの演じたフュリオサも、無口で冷静なキャラクターから突然爆発する場面がありますしね。そこは絶対にアニャの経験が活きると思っていました。そしてやはり期待通り、淡々としている時と爆発した時のギャップが非常に魅力的でした。

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A:私はアニャ・テイラー=ジョイって“目で殺す”じゃないですか。顔全体で戦ってくるというか、『ザ・メニュー』の時とかずっと「なめんなよ」って感じだし。そういう目で相手を刺しに来るような強さを感じます。他の作品でも誰に対してもあまり弱みを見せず、戦い続ける姿勢を感じます。
あと、(アニャは)映画の中で物理的に汚れる役柄が多いですよね。『フュリオサ』でもボロボロになりながらグリースまみれになっています。それもまた彼女らしい役柄だなと感じました。

Y:確かに、また汚れているしまた怒っているし(笑)。

A:そうですね。最終的にはやられっぱなしで終わらず逆襲するキャラクターが多いので、フュリオサ役にも合っている。感情を抑えつつも垣間見せる、強さがありますよね。

フュリオサとジャックの関係性がエモーショナル

司会:本作の新キャラクター、警備隊長ジャックも印象的でしたよね。目の会話がたまらなかったです。

A:本当にそう。ジャックという男がいたからこそ、『FR』でフュリオサがマックスをああやってすぐ信用して背中を預けられたのだともわかりました。「ジャックとの関係が重なったのかな」、「めちゃくちゃエモいじゃん」って。

Y:ジャックにはマックスに似た部分が多いですよね。服装もマックスに似ているし、寡黙で必要なことだけを言うスタイルもマックス的でした。フュリオサがあの後にマックスに出会ったと思うだけでエモーショナルというか。

A:そうですね。状況の対処の仕方でお互い「こいつはできるやつだ」と認め合うのがいいです!お互いに「どこから来た」とか「何者だ」という会話なしに、「〜ができるなら隣における」という生存本能由来の本質的な信頼関係を築いていくのが尊いなと思いました。

Y:文明社会ではなくマッドワールドだからこそできる信頼関係ですよね。

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A:おでこをくっつけ合うシーンなんかは、下手なキスシーンよりすばらしかったです。それに、言葉少ないフュリオサの「あなたも一緒に来て」という一言にどれほどの意味が込められていたか!
そんな彼女とジャックはディメンタスに捕まった時、ふたりとも「もうこれで死ぬ」と察している。だからディメンタスが話す中、ふたりでずっと何か話しているし顔を近づけようともするんだけど引き離されてしまって…あのシーンは本当に辛かったです。

A:「フュリオサにもこんな時期があったんだ」と思いましたね。私たちはフュリオサを神格化していましたけど、彼女も一人の子どもであり、一人の女性だったんだということを改めて感じました。愛を失い、また見つけて、そして再び失うという過去があったんだと。それを踏まえると『FR』で“緑の地”があんなことになってしまったと知って膝をつくシーンも、
さらに深みが増します。

Y:想像できないですよね、『フュリオサ』で観たあの場所が『FR』であんな風になるなんて…それは発狂しますよね…。


続く後半では、「フュリオサという人物のさらなる掘り下げ」「アクションシーンにおける“動きの演技”」「クリス・ヘムズワース演じたディメンタス将軍について」「今作を大画面で観る意義」などを語った。対談記事(後半)もぜひチェックしていただきたい。

『マッドマックス:フュリオサ』は大ヒット上映中。なるべく大きな画面で、その大迫力を“体験”していただきたい。

作品情報

監督:ジョージ・ミラー
出演:アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワース
配給:ワーナー・ブラザース映画
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IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation.
Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.

ゲスト情報

アナイス

フリーランスの映画ライター。映画評やレビューを中心にドラマ、アニメなどのカルチャーコラムを手がけ、インタビュアーとしても活躍する。ベルギーと日本のナードなミックス。