あらゆる香りとニオイを創るセントテクノロジー(香りやニオイに関する技術)カンパニーのプロモツールは、北海道むかわ町と、むかわ地域商社であるM Dinoと共に、むかわ町のオリジナルアロマを開発。その香りが、むかわ町の本庁舎および穂別総合支所でも楽しめるようになった。

むかわ町について

北海道の道央圏に位置するむかわ町は、海の玄関である苫小牧市にも近く、日高・十勝方面への交通の要衝にある。

むかわ町では2013~2014年に恐竜全身骨格化石「カムイサウルス・ジャポニクス(通称:むかわ竜)」が発掘され、全身の体積ベースで約80%の骨が発見された。保存状態はとても良く、日本産の恐竜化石の中では最も多くの骨が残された、まさに「奇跡の恐竜」と称される恐竜全身骨格化石だ。

この化石は、2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震で大きな被害を受けた町の復興・創生のシンボルとして位置づけられている。

むかわ町のオリジナルアロマを開発

この「カムイサウルス・ジャポニクス」を象徴とするむかわ町の復興・創生の精神を表現するため、プロモツールのチーフアロマデザイナーである渡辺武志氏は、「カムイサウルス・ジャポニクス」から着想を得たむかわ町のオリジナルアロマを開発。

この香りは、2023年9月に開催されたむかわ町のイベントで町民の投票から選ばれた上位2種類を調合したもので、むかわ町の町の木であるアカエゾマツから抽出した精油をキーフレグランスとしている。アカエゾマツの精油などを使用した森林を連想する香りから始まり、中心はゼラニウムの薔薇のような香りと、イランイランの甘い花の香りが調和した魅惑的な香り、そして最後にグージョンバルサムの木の樹脂のような香りと、ガルバナムの刈りたての草木のような香りをまとめ上げた。恐竜大繁栄時代の原始林を彷彿とさせつつも、むかわ町の豊かな自然や人のぬくもりをイメージした、やわらかな雰囲気を持たせた香りとなっている。

むかわ町庁舎を香りで空間デザイン

現在、このむかわ町のオリジナルアロマは、アロマミストとして町内各所で販売されている。

そして今回、むかわ町の本庁舎および穂別総合支所にプロモツールの高級業務用アロマディフューザー「セントFOREST」が設置され、施設に訪れる人々がオリジナルアロマの香りを楽しめるようになった。

自治体オリジナルアロマや香りグッズ開発について

日本各地には、その地域独自の文化があり、その地域独自の花や木、特産品がある。

地方にこれだけ多くの種類の特色ある文化や工芸品を持つ国は世界でも珍しく、日本の地方自治体において、それぞれの街の特色を香りで表現したいとのニーズが出てきつつあるという。

プロモツールは、3000種類以上の香りを調香してきた豊富な経験と実績を持つ調香師チームと、元大手広告代理店で世界的な自動車メーカーを担当した実績を持つブランディングコンサルタントのノウハウを有し、日本全国の市町村の香りを創る「ご当地の香り」プロジェクトを立ち上げている。

プロモツールでは、今回のむかわ町の「町の香り」が先駆けとなり、日本全国の市町村がオリジナルの香りを持つ時代がやってくると考えている。

香りを最大限生かすデザイン力と、高度な香料に関する専門知識を同時に保有するプロモツールは、日本各地の自治体の要望に応えて、様々な香り製品をワンストップで提供し、世界でたった一つの香りをオーダーメイドで開発していくという。