今やRIZINを代表するパンチャーだが、パッキャオ相手に“勝ち筋”はあるのだろうか。

「鈴木のパンチが強いことは認めますが、ボクシングのルールでパッキャオを倒す可能性があるかといわれれば『可能性は低い』と答えるしかないですよ。ただし、鉄壁のディフェンスを誇るメイウェザーに比べれば、パッキャオのほうがまだ“何か”が起こる可能性はあるといえます。エキシビションとはいえ、パッキャオを倒せばそのインパクトは一瞬で世界に広がるでしょう。万に一つの可能性をつかんでほしい気持ちもありますね」(ジム関係者)

 メイウェザーや今回のパッキャオだけでなく、ボクシングの世界で実績を残したレジェンドが引退後にエキシビションに出場することは決して珍しくない。那須川や朝倉は一蹴されたが、過去には総合格闘技の選手がレジェンドボクサーをノックアウトしたこともあるという。

「21年の9月に、あのマイク・タイソンに二度も土をつけている元世界ヘビー級王者のイベンダー・ホリフィールドがUFC王者のビクトー・ベウフォートとエキシビションを行ったことがありました。ホリフィールドといえばメイウェザーやパッキャオと同格と言っていいレジェンドですが、いざゴングが鳴るとベウフォートにいいように攻め込まれ、1ラウンドでKO負けしています。総合の選手がレジェンドに勝つことも、ないわけじゃない。とはいえ、当時のホリフィールドはすでに58歳でしたからね。45歳のパッキャオとは、やはり話が違うでしょう」(同)

 鈴木は今回のエキシビションについて「リスペクトをもって1ラウンドでKOします」と語っている。“何か”を起こすことはできるだろうか。