ひとり旅は「大変」で「面倒」とおっしゃる人がいらっしゃいました。
次第に以前より旅が少なくなった理由を聞かれました。
質問を受け、答えるごとに、先方は「大変だねぇ」と悲しそうな顔をされます。
介護について答え、「大変だねぇ」、
農業について答え、「大変だねぇ」、
議員について答え、「大変だねぇ」、
あまりに「大変だねぇ」を連発され、労わるようにおっしゃるので、
ひょっとすると僕は困難の中で生きているのかなぁと考えてしまいました。
いやいや、私より震災に遭われた方々、世界の紛争地域の人たちの方が「大変」です。
きっと質問された方は「大変」や「面倒」が口癖なのでしょう。
他の方にも別の質問をしては悲しそうにおっしゃっていました。
そして、相手が、泣き言や悪口を言い始めると、「そうそう!」とイキイキとし始めたのです。
これが聞きたかったのかもしれません。
「大変」、「面倒」の感覚は、人それぞれ違い、
同じ人でも、その時々によって変わっていきます。
生きているだけで「大変」な時もあり、
生きているだけで「面倒」と感じる時もあります。
しかし、「大変」と思おうが「面倒」と思おうが時間は進んでいくんですよね。
使い古された言葉ですが、『「大」きく「変」われるチャンスだと思ってがんばりま~す』と言ってお別れしました。<text:イシコ>
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