◆俳優・長瀬智也の集大成となった『俺の家の話』
その後も、唯一無二の俳優としてクドカン作品を中心に数多くのドラマ・映画で型破りな役どころを演じてきました(ちなみにそんなイメージを覆した2018年の映画『空飛ぶタイヤ』での長瀬の演技も秀逸です!)。
しかし、2020年にジャニーズ事務所からの退所を表明し、2021年3月末に退所。「裏方としてゼロから新しい仕事の形を創り上げていく」という意向を示しました。
そして2021年のドラマ『俺の家の話』が俳優として最後の出演作となりました。演じたのは、能楽の人間国宝を父にもちながら「ブリザード寿」のリングネームで活躍する“ピークを過ぎた”プロレスラー、観山寿一(みやま・じゅいち)。
“親の介護”を通して、自分の生き方や家族と向き合う骨太な作品でした。能楽師と覆面レスラーという二足の草鞋を履く役において、長瀬は気合いの入ったフィジカルな役作りで、スタントマンを使用せずに演じたといいます。長瀬らしい“熱さ”も全開で、まさに彼の集大成を見せてもらいました。