フォーデジット、レキサスが中心となって進めていた沖縄のシングルマザー就労支援プロジェクト「MOM FoR STAR(マム フォー スター)」や、うむさんラボが進めていたデジタル人財育成プログラム「ゆいといろカレッジ」での就労支援、コミュニティ活動を集約した、沖縄の社会課題解決に向けたプログラムの実行団体「Every Star Story(エブリィスターストーリー)」が設立された。
Every Star Storyが目指すこと
非営利型の一般社団法人として設立されたEvery Star Storyでは、支援活動の障壁になっていた既存組織での雇用やサポート体制などの運営側の問題を、社団法人での枠組みによって解決することで、課題を抱えているプログラム参加者、実行する団体、支援する企業がより連携しやすくなり、既存組織の枠を超え、活動と支援、課題解決の幅を広げていくことを目指す。
また、Every Star Storyは非営利型の一般社団法人ため、既存の支援プロジェクトや支援実行団体、または、寄付や物資などの支援を幅広く受け付けることができる。
現在はこれまで行ってきた活動が主体となっているが、将来的には多様な人材の社会参画を支援する活動をシームレスにつなげ、生活面やマインド面のサポートと、基礎スキル研修と実践経験を経て、ひとりひとりが自分らしく社会で活躍するまでのストーリーを描く場所になることを目指している。
Every Star Story設立の背景
社会課題の解決に向け、フォーデジット、レキサス、うむさんラボが3年以上活動を続けていくなかで、行政や他の団体と連携する取り組みも増えていき、支援の幅の広がりを経験してきた。結果として、既存組織の枠を超えて連携することで、取り組んでいるシングルマザーの人たちをはじめ、多くの人たちの状況を変えていくことができると考えているという。
一方で、行政や民間の団体と連携する際の課題にも直面。参加者の雇用手続きの問題、明確な実体の必要性、支援する法人側の体力、会計処理も含め、活動が複数の組織に分散することで問題になることもある。
今回設立したEvery Star Storyによって、この運営側、参加者側の問題を解決し、より発展的な活動につなげていくことを目指す。
Every Star Storyの主な活動内容
「MOM FoR STAR」は、沖縄のシングルマザーのためのデジタルデザイン分野への就業・協働プロジェクト。東京と沖縄の企業、沖縄のシングルマザー支援団体が連携することにより、スキルアップ・キャリアアップを支援し、経済的な安定と、やりがいを持って働ける環境の実現を目指している。
このプロジェクトは、休眠預金を活用したオリオンビール奨学財団による資金分配事業「沖縄シングルマザーの活躍推進基盤構築事業」の実行団体のひとつとして採択され、2021年度から3年に渡り活動してきた。これまでに17名のシングルマザー受講生と37名の子どもたちが関わっており、現在もメンバーたちが実際の仕事に継続して関わっている。
また、「ゆいといろカレッジ」では、今までスキルアップする機会がなかった女性を対象に約半年間の研修を通し、自分らしい働き方で持続的にキャリアを築くチャンスを提供している。2023年度は内閣府の委託事業として、「自分の未来を変えたい」と思う25名の受講生がチャレンジした。
うむさんラボでは、多様な人材の育成プログラムだけでなく、沖縄の社会課題解決に向けて取り組む社会起業家の育成と伴走支援や、「社会をより豊かにする」事業への経営支援およびインパクト投資などを行い、「豊かさを分かち合える、逞しくて優しい経済循環」を生み出すことで、これからの社会の在り方を、沖縄から世界へ、そして未来へと発信していく。