静岡県下田市の「下田ライフセービングラブ(下田LSC)」は、静岡県では初となる、下田市におけるライフセーバー資格取得に係る費用の全額を補助する新しい制度を開始した。

下田ライフセービングクラブについて


下田LSCは、「Safe & Clean -人のつながりを大切に-」を活動理念として、伊豆下田地域で1978年より45年間にわたり水辺の事故ゼロを目指した安全啓発と、美しい海の価値を伝える活動を続けている非営利団体。


水辺を利用する人々への安全啓発と監視救助活動、ビーチクリーンをはじめとする海の環境保全活動、地域の子どもたちへの安全・環境教育や国際交流の場の提供といった活動を行っている。各団体、企業とのパートナーシップにより、人にも地球にも優しい取り組みを進めている。

制度設立の背景と目指している世界

下田LSCがこのたび開始したライフセーバー資格取得補助制度は、誰もがライフセーバーとして地域活動に参加しやすい環境を作ることを目的としている。

全国的に若年人口が減少しているなか、現在活動しているライフセーバーの8割が首都圏の大学生であることから、将来的に学生人材の減少が予想されている。また、高額な資格取得費も参加のハードルになっている。今回の補助制度では、大学生に依存せず地域の人材を採用拡大することを目指す。

この制度を通じて、居住地や年齢、経済状況に関係なく、ライフセービングに興味のある人が積極的に活動に参加できる機会を創出し、地域に根ざしたライフセーバーの数を増やして「SAFE&CLEAN」をテーマとした海辺の文化を継承することを目指している。

資格取得にかかる費用を補助


この制度では、有資格者として水辺のライフセービング活動を行う際に必要な3資格の取得に対し、日本ライフセービング協会が主催する講習会の受講費用を、下田LSCが条件付きで補助するもの。

「BLS(CPR+AED)講習会」7,500円、「ウォーターセーフティー講習会」4,500円、「ベーシック・サーフ・ライフセービング講習会」32,000円の総額44,000円が補助される。

「ベーシック・サーフ・ライフセービング講習会」は、海浜や湖沼での事故防止に携わるにあたり、自らの安全を確保し、監視・救助・救護等の安全管理に適切に対応できる基礎的な知識と技能を身につけ、マリンスポーツに携わる人々の模範となる者を養成する講習会だ。