さまざまなハラスメントが社会問題として話題になっている今、自分が被害にあった時、だれに相談すればいいのか、どこからがハラスメントと呼ばれるのかがわからず頭を悩ませている方も多いようです。そんなお悩みに弁護士、齋藤健博さんがお答え。今回は事業部が解体なのにいつまでも辞令が出ない方からのご相談です。
Q. いつまでも辞令が出ないまま。退職勧奨をされているの?
私が担当していた事業部が残念ながら解体することになったので部署異動があるはずなのですが、解体する2週間前にも関わらず辞令がでていません。
どうなっているのか人事にきいてみても検討中であるとしか伝えられずで、もしかしてすごく遠回しな退職勧奨をされているのではないかと不安になっています。私は辞めるつもりはなかったのですが、このまま決まらないのであれば自己都合として辞めなければならないのでしょうか?(yuri/27歳/営業事務)
A. 直近の上司に、今後の労働環境に関してどのような認識でいるのか確認を!
事業部の解体はどんな理由で解体される判断に至ったのかどうかが極めて重要であると思われます。実際に業績不振で解体をされるのであればそれは明示することはできるはずですし、yuriさんを退職させるための解体であれば、それは法的にも大きい問題として処理されておかしくないはずです。人事部というより、自分の直近の上司に、今後の労働環境に関してどのような認識でいるのか、確認をしてもらう必要があると思います。
そうでないと、安心をして明日の労働さえできないと主張するのは十分ありえるでしょう。辞めるつもりがないのであれば辞める必要はありません。
yurIさんは27歳で、営業事務であれば、同じ業界等でも転職は十分あり得るとは思いますが、もっともマタハラなどに悩みやすい年代ともいえますので、めげずにいてほしいと思います。