産学連携の実際のデータをもとに考察
著者の小々馬敦氏が14年から行う、若者世代の価値観と消費行動に関する調査研究、インテージホールディングスグループとの「ミレニアル世代・Z世代・α世代 3世代の比較研究」などの産学連携調査から、実際のデータに基づいた考察を行っていることも、同書の強みのひとつ。
同書の目次は、「序章 なぜ今、α世代に注目するのか」「第1章 α世代って何者?」「第2章 データで見るα世代 byインテージ 生活者研究センター研究員 小林春佳」「第3章 Z世代とα世代の違い」「第4章 Z世代とα世代の違い」「第5章 マーケターは〝プラスサム〞な社会をつくるエッセンシャルワーカー」となっている。
これまで消費の最大ボリューム層だった団塊世代が生産年齢人口、いわゆる現役を引退し、パラダイムシフトが加速していく。
SDGs(持続的な開発目標)達成年である2030年を間近に、多くの企業がポストSDGsを見据えたビジョンを策定し始めている中、これからのマーケティングを考え、それに対応する戦略を練るべきタイミングを今迎えているといえそうだ。
※参照:総務省統計局 人口推計 統計局ホームページ/人口推計 (stat.go.jp)
(鈴木 京)