◆「男の子を産め!」と呪文のように言われた
「同居ではなかったですけど、同じ市内に実家があったので結婚当初からひんぱんに私たちの家に来るんです。しかも、カレの前ではいい母親を演じたいのか『男の子でも女の子でもどちらでもいい』って。
本当は相談したかったけど、余計な心配をかけたくなかったのと、もしカレが私ではなく母親のほうを信じてしまったらと思うと言うに言えなくて……」
ちなみに嫁ぎ先である夫の地元は四国。姑と2人きりのときは、しきりに「奥村家の嫁になったからには」と口癖のように言われ、料理や掃除など家事全般においてダメ出しされていたとか。
「最初はなんとかいい関係を築こうと嫌な顔もせずに言うことを聞いていましたが、お義母さんにその気はなかったみたいです。男の子を産めと呪文のように言われ始めてから私がいくら歩み寄っても無駄だとあきらめていましたけどね」
そうした中で迎えたはじめての出産。子供の顔を見たときは本当にうれしかったと振り返りますが、生まれた子供は女の子。姑の期待を裏切る形になり、自分だけでなく子供にもつらく当たられたらと思うと不安しかありませんでした。
「病院に来たお義母さんは、主人の前では『おめでとう。よく頑張ったわね』と言いましたが、2人になった途端、『この役立たず!』ですから。娘のことも絶対に抱こうとはしませんでした。私もこんな心無い言葉を浴びせるような人に抱いてほしいとは思わなかったですけどね」
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