兵庫県鞄工業組合は、豊岡鞄として初の一般の人に向けた展示会「豊岡鞄展」を5月13日(土)〜16日(火) 10:00〜19:00にJR東京駅前KITTE地下1階 東京シティアイパフォーマンスゾーンにて実施する。

豊岡市に製造され審査に合格した「豊岡鞄」

兵庫県の「鞄の街 豊岡」は、奈良時代から始まる柳細工を起源とし、江戸時代に柳行李生産の隆盛をむかえ、大正以降はその伝統技術と流通経路を基盤に、新素材への挑戦とミシン縫製技術の導入により鞄の生産地となった。今日では、鞄・バッグの産地「日本製の鞄」を生産する拠点として全国から注目を集めている。

豊岡市で作られた鞄の中で兵庫県鞄工業組合が定めた基準を満たす企業によって生産され、審査に合格した製品を「豊岡鞄」と認定。2006年11月10日に特許庁に地域団体商標として認定された兵庫県鞄工業組合の登録商標だ。

SDGsへの取り組みを展示

「豊岡鞄展」は、鞄の本質に向き合い続ける豊岡鞄の鞄づくりについて、より深く知ってもらうことを目的とした入場無料の展示会。鞄職人が日々使い込む愛着ある道具やパーツの展示、豊岡鞄の始まりや地域についても伝える展示内容となっている。


SDGsへの取り組みの一つ、「Product for the Blue」は、「海の恵みと暮らすまち」豊岡でできることとして、増え続ける海洋プラスチックゴミのうち廃漁網を有効活用し、ナイロン生地として生まれ変わったアイテム。


「レッザボタニカ」は、産業廃棄物として処分されていたワインポマース(ワインの搾りかす)を、皮の鞣しや染色に再活用したサスティナブルレザーで作る豊岡鞄。


「豊岡小物」は、豊岡鞄を作る過程で生じる高品質な革の端材を使用。“長く、そして暮らしの役に立つ”小物に形を変えて世に送りだすことは、豊岡鞄認定企業の職人たちが考えるサステナビリティーのひとつのかたちだ。

職人による実演やワークショップも開催

豊岡鞄の展示会として初の”一般の人”に向けた展示会で、会場で展示している商品はその場で購入可能。このほか、参加型体験イベントなども実施する。


現役の「鞄職人によるミシンの実演」を、期間中毎日11時~/15時~/18時~の3回実施。実演は約1時間。プロのミシンさばきを間近で体験しよう。


「プロの鞄職人による ミニチュアボストンづくり 体験ワークショップ」は、本物の鞄に使われる革や部品を使って、ミニチュアボストンのチャームをつくるワークショップ。豊岡鞄の職人が直接指導してくれる。所要時間は約30分、参加料500円。ミシン実演の時間中は実施しない。材料がなくなり次第終了となるので、興味のある人は早めに参加しよう。