ヘンリー王子と故ダイアナ妃(1994年) Photo: Paul Greaves/Shutterstock
ヘンリー王子が、長年にわたって「父親が違う説」をウワサされたことで、苦痛を受けたと証言している。
ヘンリー王子は現在、ミラー紙などを発行するミラー・グループ・ニュースペーパーズ社を相手取り、盗聴など違法な手段を使って情報収集されたとして裁判を起こしている。
6月6日(火)、ロンドンの高等法院に出廷したヘンリー王子は、自身の本当の父親がチャールズ皇太子(当時)ではなく、当時騎兵士官だったジェームズ・ヒューイットという人物だという報道に、ひどく心を痛めたと主張した。
法廷にて、2002年12月15日に掲載されたThe Sunday People紙の記事に触れたヘンリー王子は、「当時、18歳で、ちょうど6年前に母を亡くしていた私にとって、とても有害であり、とてもリアルなものに感じられました」と語り、「彼らは攻撃的で、いじわるで、残酷でした」と続けた。
また、ヘンリー王子は「私はいつも、その記事の背後にある動機に疑問を感じていました。新聞社は、私が王室から追い出されることを狙って、国民の心に疑念を植え付けようとしたのでしょうか?」と付け加えている。
さらに、この記事のライターであるディーラ・ラウスウェルについて、「不法な情報収集技術を長年にわたって行っていた」と指摘したヘンリー王子は、異父疑惑を追及するため、「髪の毛を盗もうと企(くわだ)てた」と主張している。
また、ヘンリー王子は、時系列から考えたときに、ジェームズ・ヒューイットが自分の父親になることは不可能であるということを、ディーラ・ラウスウェルが事前に知っていたと訴えた。
「この記事やこれに類似した他の記事の時点で、母がヒューイット少佐に会ったのは私が生まれた後だったということを、当時の私は知りませんでした」と述べたヘンリー王子は、「私がこの時系列を初めて知ったのは、2014年頃のことです。しかし、記者の間では周知の事実であったと、いまでは理解しています」と付け加えている。