地紅茶の世界をご存知ですか?

静かなブームと言われる「地紅茶」のイベントに伺いました。

地紅茶とは地酒の紅茶版のようなイメージでしょうか。

日本各地で生産された紅茶があり、

戦前、国の政策として紅茶を作り、世界で輸出量1位だった時期もあるのだとか。

特に中心となって作っていたのが九州で、熊本、宮崎、長崎、佐賀には老舗店も多い。

昔は赤道直下で作られるイメージの茶葉でしたが、

新潟に生産者が現れ、業界では驚きを与えていたのですが、

近年の温暖化で、現在は東北でも作られるようになったらしい。

イベントブースに会社名が並ぶ中、個人名の札「服部嗣人」と書かれたブースがあり、

中にご本人が立って、お茶の説明をしながら、注いでくださいました。

彼は修行することなく、独学で茶栽培、茶生産を学んで、いきなり茶農家になり、しかもクオリティが高いことで話題になっているらしい。

インドや中国のWEBサイトや動画サイトなども翻訳して勉強したのだとか。

「これは、うちではできません」

一緒に周っていた静岡のお茶会社の社長さんがポツリとおっしゃいながら、購入されていました。

手摘み、つまり手で丁寧に摘んだ茶葉は、柔らかい味がするのだとか。

個人が徹底的に追求して、こだわって作って、固定客をつかんでいく、

機械の大量生産で徹底的にコストを抑えて、大きなビジネスに育てていく、

どの世界もそうでしょうが、紅茶の世界も二極化していくようです。<text:イシコ>

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