夢ノ森伴走者CUEは、兵庫県姫路市夢前町の特別養護老人ホーム「光寿園」のロビースペースにて「Caféむすびめ」を営業している。

夢前町の問題に対処するため、夢ノ森伴走者CUEが誕生

夢前町は、四方を山に囲まれた自然豊かな地域でありながら、近年、高齢化と若者の流出が進んでいる。特にコロナ禍においては、地域イベントの自粛や寄り合いの規模縮小が顕著になり、地域コミュニティの希薄化が進行している状況だ。

こうしたなかで、高齢者からは日常的に集い、語らうことができる憩いの場を求める声が多く上がっており、若者からは地域に対するネガティブなイメージが共通認識となっていた。

この問題に対処するため、夢ノ森伴走者CUEは、地域住民、行政職員、夢前高校の在校生によって設立された。目的は、里山の環境保全に加え、地域の世代間交流を促進し、地域の魅力を再発見して活性化を図ることだ。

「Caféむすびめ」について


「Caféむすびめ」の設立は、地域の高齢者を中心に、集いの場を求める声に応えるため、また、若者たちが地域外に流出することなく、地元に根差した活動を展開できるようにするために行われた。特に、地域の若者である夢前高校の生徒たちが中心となり、高齢者との世代間交流を促進しながら、地域の魅力を再発見し、活性化を目指している。

毎週木曜日と、月に二度の土曜日に開かれるこのカフェは、夢前町の特別養護老人ホーム「光寿園」のロビースペースで運営されており、地元の特産物を活かした料理を提供し、訪れるすべての人々を温かくもてなしている。

そして、地域住民や「光寿園」の利用者が日常的に集い、交流を深めることができる「憩いの場」として機能している。

「LIFE NOTE」で交流


「Caféむすびめ」では、「LIFE NOTE」と名付けられたノートを各テーブルに置き、訪れる人々が日々の出来事や思いを共有することで、来店者は自然と互いに支え合い、つながりを深めることができる。また、地域住民が直面する困り事を解決する拠点としても機能し、地域内で「困った時はお互い様」という精神を体現している。これにより、来訪者同士のコミュニケーションが促進され、世代間の壁を越えた交流が生まれているという。

地域の人々の支えによる運営


「Caféむすびめ」で提供しているメニューは、地域の人の手作りや地域食材を使うなど、どこかで地域の人々の支えがある。

また、「Caféむすびめ」のいすや机カバー、エプロンは、すべて地域の人々からもらった着物を地域の人がリメイクして作成。

スタッフが着用する羽織や商品提供時に使用する食器は、すべて地域の人々からもらったもので、シェアリングエコノミーを実現している。