◆1年のうちの半分近く着る夏服を飽きないように

真夏
 2つ目の理由は、飽きに対処するためです。

 最近の日本は昔の日本とは違って、暑い日が長く続きます。そのため、5月から10月頭ぐらいまではいわゆる夏服で過ごすことになります。そうなると、1年のうちの半分近くを夏服なのです。

 私はそれほど飽きっぽいほうではありませんが、そんな私でも同じような服ばかり着続けていると、9月には飽きてしまいます。どんなに素敵な服でも、ずっと見続けていると最後には平凡で退屈なものに見えてきます。

 それは、去年の秋、突如、湘南のとある遊水地にあらわれたこの地では珍しいオオヒシクイ1羽が、現れた当初のころは連日、人が押し寄せてくるほど新鮮で、魅力的で、どうしても見たい鳥だったのにもかかわらず、春になったら、ほとんどの人の興味は失せ、見に来る人もいなくなるのと同じです。服だって、鳥だって、ずっと見ていると、それほど素敵に見えなくなるのです。

4月半ばから着始めるノースリーブのシャツ
夏前半は、軽く透明感があり、太陽光に映えるノースリーブを
 飽きることがわかっているので、私は夏を前半と後半に分けて考えます。そして夏前半は、軽く透明感がある太陽光に映える明るい色の服を着ます。そして、後半になったら、今度は強い太陽光と、少し日焼けした肌に映える強い色、あるいは暗めの色のノースリーブのシャツと取り換えます。

 このように、形、素材とも変わらないノースリーブのシャツだけれども、色に変化をつけることによって、完全にこのシャツに飽きてしまって、もう着たくなくなるのを防ぎます。