コロナ禍の影響を受けて世界的に経済が落ち込んでいる状態だからこそ、しっかりと業界を見極めて就職活動を行いたいものですね。今回は、将来性のある仕事として注目を集めている「アプリケーションエンジニア」について紹介します。仕事内容や将来性など就職活動先に組み込むかどうかの判断に必要なることをまとめてみました。

アプリケーションエンジニアとはそもそもどんな職業なのか

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アプリケーションエンジニアは「業務系アプリ開発」「Web系アプリ開発」「スマホ系アプリ開発」などを行う、言わばアプリのプロフェッショナルです。それぞれ「ITエンジニア」「スマホアプリエンジニア」などと呼ばれることもあります。

クライアントからの依頼によってアプリを開発するケースや自社で企画したオリジナルアプリの開発に携わるケースなど、業務内容はさまざまです。大規模なITシステムの中に含まれるアプリケーションを、設計から開発まで進めていくケースも珍しくありません。新たなシステムを開発するためのプロジェクト責任者として仕事を進める場合もあり、自分の思いを形にできる職業と言えます。

2018~2019年にかけて転職サイトの「doda」が行った調査によると、アプリケーションエンジニアの平均年収は約450万5,000円でした。国税庁が行っている「平成30年分民間給与実態統計調査」によると、2018年度の全国の平均年収は約441万円のため平均年収よりもやや高いと言えるでしょう。新卒で違う分野の企業に就職した後、アプリケーションエンジニアの職業に興味を持つ人もいます。

アプリケーションエンジニアが携わる仕事の内容は?

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アプリケーション全般に関わるエンジニアがアプリケーションエンジニアという職業ですが、開発のみを行うだけではないのがこの職業のポイントです。ここでは、アプリケーションエンジニアが携わる具体的な仕事内容の5つのステップについて紹介していきます。

Step1. 要件定義
Step2. 設計
Step3. 製造
Step4. テスト
Step5. 運用・保守

1 要件定義:クライアントの要望をかなえるにはどんなアプリがいいのか考えること

アプリを開発する際、まず大切にしないといけないのが「どんなアプリを開発すればクライアントの要望がかなえられるのか」ということです。クライアントからの要望を無視してアプリを開発してしまっては、何の意味もありません。要件定義においてアプリケーションエンジニアがする仕事は「開発しようとしているアプリでどんなことができるのか」を伝えてクライアントに合意してもらうことです。

そのためクライアントの要望に対して「どんなアプリを開発し、どんな未来が待っているのか」を伝えることがアプリケーションエンジニアに求められる仕事と言えます。

2 設計:どうやってアプリケーションを作るか考えること

要件定義が完了した後は、設計のステップに移ります。アプリを開発するための具体的な作戦を練る……これこそが設計のステップで行う仕事です。要件定義で決定した業務の流れに従って「どんな画面にするか、またどのデータベースを使ってクライアントの要望を実現するのか」について考えていきます。画面やデータベースなどに関しては、アプリ開発プロジェクト内にいる「デザイナー」や「データベース管理者」などに任せることがあります。

ただエンジニア業務についてはアプリケーションエンジニアのみが知る知識です。デザインやデータベースなどを決定する時点においてもアプリケーションエンジニアが情報を提供していかなければいけません。プロジェクト内にデザインやデータベースに関する専門家がいない場合は、アプリケーションエンジニアが兼務する可能性もあります。

アプリケーションエンジニアは、アプリに関する「何でも屋さん」としての一面も持つ職業なのです。

3 製造:アプリをソースコードに起こして形にしていくこと

設計が終わった後は、製造のステップへと突入します。製造のステップでは設計のステップで確定した内容をソースコードとして形にしていきます。行う仕事は、ほぼプログラマーと同じような内容です。自分でコツコツとアプリを動かすためのソースコードを作っていく作業が続きます。ただし製造の作業を続けていく中で「設計段階の案の実現が難しい」「変更せざるを得ない」という局面にぶつかることも。

出てくる問題を的確に対処していくこともアプリケーションエンジニアに求められる仕事の一つです。

4 テスト:アプリが思った通りに作動するか確認すること

製造のステップが終われば開発したアプリがきちんと動作するかの確認を行います。テストのステップでは、アプリケーションエンジニアの力量が最も求められるでしょう。「結合テスト」「総合テスト」などと呼ばれるアプリケーションの動作確認作業では、要件定義・設計のステップで決定した業務の流れがきちんと作動するかどうかを確認します。

ここで動作するかどうかは、アプリケーションエンジニアとして業務がきちんとできていたかどうかにも関わってくるのです。

5 運用・保守:アプリをずっと使える状態にメンテナンスすること

テストをクリアすれば開発したアプリがクライアントのもとへと納品されます。しかしアプリケーションエンジニアの仕事は、アプリを開発すれば終わりではありません。クライアントがアプリケーションを使い始めた後もアプリケーションエンジニアとしての仕事が続くのです。使い捨て商品のように1回使ったら終わりとはいかないのがアプリの特性でしょう。

クライアントが実際に使っている中で新しい機能を追加したり使いにくい点やバグが見つかったりした場合は、その都度バージョンアップ・修正を行うことが必要です。この作業は、アプリが寿命を迎えるまで続いていきます。こういった仕事上の特性も長く続けられる仕事として注目を集めている理由の一つです。