◆男たちの覚悟、交錯する運命に心が熱くなる

この俳優陣を観るだけでも価値がある! といっても過言ではありませんが、物語ももちろん言うまでもなく素晴らしいのです。“血のハロウィン”編は、原作ファンの間でも絶大な人気を誇り、筆者も大好きなエピソードです。原作では永山絢斗演じる“場地”がとにかく超カッコよくて泣けます! 現在公開されている前編「運命」では、「東京卍會」が創設されたときの絆から、創設メンバーの一虎と場地が去るきっかけとなった悲劇までが描かれ、後編の「決戦」へと繋がっていきます。

単なるヤンキーの喧嘩ではありません! かつての親友同士が戦わなくてはならなくなった背景がしっかりと描かれており、実写版でも作品の世界観を全く損なうことなく再現されていました。一人ひとりの覚悟や、その立ち振る舞いの背景にある想いが丁寧に表現され、観客の心を震わせます。男同士の友情、なんて軽い表現もしっくりこない。守りたい人がいて、背負っている想いがあって、譲れない覚悟ある。そんな男の熱さを描いた作品です。

正直……1より2の方が断然面白い! そして何度もしつこいですが、2から観ても絶対大丈夫! 今年のゴールデンウィークは、ぜひ劇場でイケメン俳優たちの熱量に酔いしれてください。

<文/鈴木まこと(tricle.llc)>

【鈴木まこと】

tricle.llc所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201