司会の今田耕司が「上沼さん、急にどうなされたんですか?」と驚くほどの唐突な発言で、当時はネット上で「老害発言」「意味不明な公開説教」などと揶揄する声もあったのだが、これが今回の和牛の解散発表によって再評価されることに。SNS上では「和牛の慢心を見抜き本番にズバッと伝えていた上沼さん 。やっぱM-1に上沼さんの視点は必要だったよね」「和牛を可愛がっていたから『初心を忘れるな!』って喝を入れたんだろうな」「当時は何言ってんだろと思ったけど、プロの視点で和牛の態度が気になったのかも」などと、上沼の慧眼を称賛する意見が続出している。

 和牛は上沼に公開説教された2019年の『M-1グランプリ』で4位に破れ、それを最後に『M-1』から姿を消した。それも今思うと、コンビ解散につながる象徴的な出来事だったといえるかもしれない。

 ただ、その一方で12日付の「文春オンライン」(文藝春秋)は「川西が気を病んで鬱っぽくなってしまい、以前のような熱量で漫才に向き合えなくなったので水田に解散を持ちかけていた」などと報道しており、水田の度重なる遅刻とは別の解散原因があるのではないかという見方もあるようだ。

 上沼は2021年を最後に『M-1』の審査員を勇退したが、当時勢いに乗っていた和牛の「異変」を感じ取り、生本番中に指摘した眼力は改めて評価されることになりそうだ。