◆心の動きを知れば、行動が変わる

――カウンセリングでは、夫のノダDさんが子どもにキレてしまう原因として「自信のなさ」が指摘されていました。自己肯定感が低いために、子どもに反抗されると自分自身が否定されたように感じたり、キレてしまう人は結構多いのではないかと思います。

水谷さるころさん(以下、水谷):自信がないからキレるという人は一定数いるんじゃないかなと思います。

でも、あくまでもこれは夫のケースなので、例えば支配欲が強かったり、衝動性が高くてキレる人もいると思います。夫の場合は心理テストの結果では衝動性があまりないことがわかりました。私にとってそれは意外だったのですが、そのことでキレる原因が他にあることが分かってきました。

何が心のフックになってキレてしまうのか教えてもらえるのがカウンセリングの良いところだと思いました。「キレる」というのは感情的な行動なので、心の中で何が起こっているのか本人が理解しないとコントロールできないと思います。

――カウンセリングを受けなければ原因は分からなかったと思いますか?

水谷:一緒に暮らして会話をしていると何となくは分かるんです。ただ、プロにエビデンスに基づいて説明してもらうことで問題がすごく分かりやすくなったので、カウンセリングに行って本当によかったです。

これまでは私が夫に「こうなんじゃないの?」と言ってもすぐには響かなかったのですが、客観的な裏付けがあることで説得力が増したし、お互いに納得感と理解度が上がりました。