近年、トランスジェンダーという言葉を聞く人は増えたのではないでしょうか。トランスジェンダーとは、生まれたときに法的に登録された性別とは異なる性別を生きている人のことです。

 トランスジェンダーについて発信する人が増えている一方、TwitterなどのSNSを中心に差別的な投稿も見受けられます。

 また、「心が女性だと言えば、女湯や女性トイレに入れるようになってしまうのでは?」のような、トランス女性(生まれたときに法的に登録された性別とは異なるものの、現在は女性という性別を生きている人)のスペース利用をめぐる議論が絶え間なく行われています。

群馬大学准教授・高井ゆと里さん
群馬大学准教授・高井ゆと里さん
 インタビュー前編では、群馬大学准教授であり、『トランスジェンダー問題――議論は正義のために』(ショーン・フェイ著)の翻訳者でもある高井ゆと里さんに、トランスジェンダーの人たちに立ちはだかる問題について話してもらいました。

 今回は、SNSなどにおけるトランスジェンダーの議論や女性用スペースのことなどについて聞きました。